SSブログ

アカメが斬る! [ファンタジー]


アカメが斬る! 1 (ガンガンコミックスJOKER)

アカメが斬る! 1 (ガンガンコミックスJOKER)

  • 作者: タカヒロ
  • 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
  • 発売日: 2010/08/21
  • メディア: コミック



帝都―
始皇帝により束ねられ、千年の繁栄を謳歌した超大国は、
今正に熟れ過ぎた果実のような香気を放っていた。
それは権力と言う名の暴力。
収賄・淫蕩・暴力…あらゆる腐敗の臭気がその実から立ち昇り、
人の形の魑魅魍魎が我が物顔で跋扈する―
「―あれが 今回のターゲットか…」
星空も頼りなげに瞬く夜―
何かに怯えるようにしんと静まり返った帝都の街に、場違いな嬌声が響き渡る。
それは色町の女どもを侍らせた、このあたりでは名の知れた権力者の男の一団だった。
その男には常に残任で私欲のためなら平気で他人を踏みつけにする、黒い噂が絶えない。
「よし、いくぞ―」
やけに冴え冴えとした月を背に、小高い丘から様子を眺めていた彼らは
その一言で ある者は剣を、ある者は銃を手に するすると音もなく動き出した。
今宵狙うは、その男の首―
彼らこそ、帝都にはびこる悪を裁く闇の殺し屋「ナイトレイド」と呼ばれる一団だった…

月刊ガンガンJOKERにて連載。今回のマンガは
原作を美少女ゲームの「姉、ちゃんとしようよっ!」や「つよきす」「君が主で執事が俺で」
そして今年アニメ化も予定されている「真剣で私に恋しなさい」などの人気作の
企画・シナリオを勤める みなとそふとの代表のタカヒロさんが、
作画の田代哲也さんと組んだという「ダークヒロイン・ファンタジー」と銘打たれた作品です。
これまたTwitterで面白いと呟いている方がいらしたので早速読んでみました。ヽ(‘ ∇‘ )ヾ

内容としては中世ファンタジー世界を舞台にした「必殺仕事人」みたいな物語です。
タイトルも毎回「~が(を)斬る!」というタイトルになっていて、
幼皇帝をたぶらかし、暴虐の限りを尽くす大臣をはじめ、民に圧制を強いる悪を
民草の依頼で人知れず殺すという一団「ナイトレイド」に所属する
とある地方の村からやってきた少年・タツミが主人公。

彼は帝都からの重税によって貧乏な村で育ち、二人の仲間と共に出稼ぎのために
帝都へやってきます。しかし、とある事件で仲間を喪い、帝国の腐敗振りを目の当たりにした彼は、
その時に出会ったナイトレイドの一団に加わることになります。
他の面々もそれぞれに事情を抱えてこの組織に加わっており、
帝国にのさばる悪を倒すことに生きがいを感じながらも、一方で結局自分達がやっていることは
人殺しであることも自覚していて、いつ自分が殺されても不思議ではないというクールな
一面も持っているのです。

img988.jpg

このお話に関わる重要なアイテムとして、帝国が自分の死後も国を守る要として作らせた
48の帝具と呼ばれるそれぞれに特殊な能力が付加された武器があります。
ナイトレイドには元帝国軍所属だった優秀な軍人だった男や、暗殺者として活動していた
タイトルにもなっているアカメという美少女などが帝国から離反して所属しているため
新米のタツミを除いて全員が帝具を所持している、という状況。
その威力は例えばアカメの持つ武器は、斬ると相手に解毒不可能な即効の毒を送り、
即座に相手を死に至らしめる「一斬必殺」の刀だったり、
ピンチになればなるほど威力が上がる精神銃だったり、呼べばどこからともなく現れて
変身ヒーローのような姿になる鉄壁の鎧だったりと形状や能力、そして隠された能力も様々。
主に敵となる帝国側の人間もこの武器をもってバトルをする、という感じになります。

強力な魔法の武具によるよくある派手なバトルモノという感じですが、
この作品の最大の特徴として結構残虐シーン…というか、狂気に駆られたような
敵がガシガシ出てくるところですね。
一見村から出稼ぎにやってきて、路銀を騙し取られた哀れなおのぼりさんを泊めてあげる
貴族でお人よしの美少女なんだけど、一皮剥けばその旅人に毒を盛って薬漬けにし、
残虐の限りを尽くすと言う…そのあたりのストーリーや、「うしおととら」などで知られる
藤田和日郎さんの描くような多角形で狂気を宿した瞳を描いたりとビジュアル面でも結構
雰囲気があって、それを爽快にぶっ潰すナイトレイドの面々の活躍が盛り上がるんです!
お話自体は単純でこれといった意外性はないんですけど、美少女の女の子達と
それに振り回される新人のタツミのコメディパートと、どろっとした残忍な敵とのバトルとの
メリハリがお話として締まるんだろうなあ。

img989.jpg

「仕事人」の要素があると言いましたが、ひとつ不満を言えば
それは熱血少年マンガのノリだというところでしょうか。
…いや、そうと思えばいいんですが、折角なら仕事人らしくクールに黙して語らない
渋キャラがいてもいいのになあと。
でも悪役の気持ち良いくらい悪なところ、それをド派手にぶっ飛ばす筋は、単純に面白いですよ。
あと あとがきやカバー裏に掲載されるガンガンJOKER他作品をタツミ達この作品のキャラで
演じるというパロディのおまけマンガも面白いですw
(1巻は「はつきあい」 2巻は「黄昏乙女×アムネジア」

タカヒロさんのHP → 黒を愛する
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

わずかいっちょまえ夕日ロマンス ブログトップ
ブログパーツ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。