orange [恋愛]
「あの時ああしていれば」
そんなのはきっと 未来にいるから言える事だ
後から思えば簡単な事 でもその時の自分は精一杯で
高2の春。
菜穂のもとに1通の手紙が届く。
差出人は10年後の自分。
そこに書いてあるのは、これから菜穂に起こる出来事と、その時にとって欲しい行動。
『―過去にいる10年前の私
あなたにはこの先 たくさんの喜びや幸せが待っています
どうかその幸せに気づいて どうかその幸せをこぼさないように‥』
ましまろ文學ガール [恋愛]
私は心のままに自由に文學を愛したいだけなのに
時は大正…
女学生の星野百音(ほしのもね)は、校内ではちょっとした話題の女の子。
周囲のグループに属すこともなく、四六時中「文學」に没頭する彼女は、変わり者として受け止められていたのだった。
「下世話な大衆小説」にうつつを抜かす百音の姿に、先生も下宿先の叔父も眉をひそめては度々注意する。
「そんなことでは良き母・良き妻にはなれない」と。
「どうして?私は心のままに自由に文學を愛したいだけなのに―」
そんなささやかな願いは周囲の理解を得られることはなく、百音はただ一人、文學を読んで湧き上がった思いをせめて懐に忍ばせた手帳に書き溜める日々を送るのだった…
そんなある日、馴染みの印刷所に見慣れぬ青年が現れる。
彼は派閥争いやくだらない論争に縛られない自由な気持ちの表明を謳う気鋭の「文學倶楽部」の一員だった。
これこそ私の望んでいた仲間だわ…!
思わず青年に声をかける百音。しかし「女子供の遊びじゃない」とにべもなく突っぱねられてしまう。
「女だから」「女の子なのに」「女のくせに」…
ああ、いつものその言葉…
こんな風にしたいこともできないまま、私は結婚して家の為に子供を産んで生きていくのだろうか…?
(…そうだわ、もし自分が女じゃなかったら…)
そうして百音は、男装をして女人禁制の文學倶楽部に入りこむことを決意する。
男尊女卑が当たり前だったこの時代、果たして百音は自分の「文學」を貫いていけるのだろうか―。
俺物語!! [恋愛]
オレは所詮赤鬼だから 青鬼のようにはやれないが
好きだと思う人には 笑っていてほしいと 幸せになってほしいと 思っている
「ウソだと思うでしょ? このイカツイ顔だし、しょうがないよね。
でもダマされたと思って読んで! この男に 絶 対 ホレるよ」
と書かれた帯、今回ご紹介するのは少女マンガです。
で、まずはなにはなくともこの主人公を見よ!
ムサくてゴツくて唇の分厚い男…いや「漢」、その名も剛田猛男!
かろうじて右上と左側に美少女とイケメンがいるお陰で少女マンガと言ってもギリ通じるものになっていますが、こんな無骨な主人公は珍しいですよね。青年誌のスポーツモノみたいです。
でもこの主人公で展開されるお話はれっきとした「ラブコメ」。
それも胸キュンもののピュアラブストーリーなのです。(^_^;)
女の穴 [恋愛]
そうでもなければ
そうじゃなければ
コミックリュウにて掲載、1巻完結。
現在も復刊されたコミックリュウやスピカなどで連載をされている ふみ ふみこさんの処女作品集です。
表題作の「女の穴」にリュウ掲載分の「女の頭」「女の豚」、そして描きおろしの「女の鬼」におまけマンガを加えた計5話からなる短篇集。月刊フリースタイルで企画された年間のコミックランキング「このマンガを読め!2012」にもランクインされた本を今回はご紹介してみます。
ふみふみこさんの描く 可愛くてエロくて純粋で、そしてエグみのある女の子たち。
2009年に「西島大介のひらめき☆マンガ学校」に参加されたこともあるという著者の、読後に何か心にしこりのようなものを残す物語です。
それでも恋していいでしょ [恋愛]
俺 どうやってこれから自分守ったらいいの…?
Kiss PLUSにて連載。全1巻。
チビ、ハゲ、デブ、ブス…身体的なコンプレックスを人はとても気にするものです。
だから病的なまでに自分にダイエットを課す人もいるし、何度も自分の顔を成形する人だっている。
そしてそんな自分の姿を恥ずかしいと思い、涙ぐましい努力で隠そうとするもの。
まして恋愛においてをや。
好きになった異性に自分の容姿を笑われでもしたらきっと立ち直れない。
今回ご紹介する作品は、そんなコンプレックスを抱えるとある男性の恋を、コメディチックに、そして優しく包みこむように描いた作品です。
空の食欲魔人 [恋愛]
わたくしとてわかっていたのでございます
いい歳した社会人のけんかのもとが一粒のマーブルチョコだなんて
それも目に涙をためて言い争ったなどとても人様には申せません
適齢期をこえても結婚する意欲のない一橋みすずは家族の心配のタネ。
だが、そんな彼女にもプロポーズをする男性が現れた。ご近所に住む幼なじみの吉川弘文は誠実で大らかで、その上二枚目。なんと制服姿がキリリと決まるパイロットなのだ。
ところが、一つだけ問題があった。それは食欲の前にはプライドも男の意地もない"恐怖の食欲魔人"だったのだ。
―裏表紙 作品紹介より
四月は君の嘘 [恋愛]
「さよならフットボール」の新川直司さんの新連載「四月は君の嘘」が単行本化されました。
当ブログでは以前雑誌での第一話をレビューしましたが、
1巻分を読んでの感想的なものを書き連ねていこうかと思います。
うどんの女 [恋愛]
「『好きです』……うどんが。」
片や35歳のバツイチ出戻りの村田チカ。彼女の仕事は学食のうどんのおばちゃん。
片や21歳の美大生・木野。連日94円の激安素うどんばかりを注文する青年。
(…って育ち盛りの大学生が毎日昼に素うどんだけっておかしいでしょ
…もしかして この子…私に会うために…!?)
おばちゃんと呼ばれるにはまだまだ美しいうどんのおばちゃんが妄想すれば、
(…ネギ多すぎんだろいくらなんでも…野菜食えってこと!?
…それともこの人…俺のこと…!?)
今どきの草食系男子は美しすぎる学食のおばちゃんを意識する。
相手の様子を窺いながら近づくような近づかないような…
本日ご紹介するのはそんなじれったいほどの年の差ラブコメディでございます。
キュビズム・ラブ [恋愛]
胸が無いのに胸が痛い なんだろうこれ
気がついたらそこは見知らぬ病院のベッドの上だった―
陸上部の試合当日のある朝、私は自動車事故に遭ったらしかった。
「俺の言っていることは聞こえるか?」
白衣を着たお兄さん、のような男の人が私を覗き込む。
前髪が邪魔そうで、どことなく陰気で…けれど
「キョリ チカイデスヨ」
「…ああいや すまん」
子供っぽく笑うひと。
そして同時に私は自分の体がおかしなことに気がついた。
声がおかしい。そしてなんだか身体を動かすことができない…
「落ち着いて聞いてくれ …あなたは自動車事故にあった」
その男の人―篠田さんは、一言ずつ慎重に言葉を選びながら努めて淡々と告げた。
「ひどい有り様だった。あなたの一部だけでも助けられたのが奇跡というふうに」
そう言って彼は、私の前に鏡を置く。そこに映っていたのは、ただの一つの『箱』。
…そう。私は脳だけ生き残った、『箱』一つの姿になっていた―
ボーイニートガール [恋愛]
まだ顔も知らない彼女とはじめて電話をしたときに彼女に恋をしてしまったのです。
R子さんが柊まいんの声真似がめっちゃうまかったからです。
加藤ロッジ、23歳。 この春、ひきこもりのニートを始めました―
特にこれといった悲壮感的なものは漂わせることなく、
5年をかけて大学を卒業した後は就職を諦めすっぴんにジョブチェンジした彼。
共働きの両親からは微妙にいたたまれない空気を感じつつ、
全力でネットで現実逃避していたらひょんなことから知り合ったのがR子さんという女性。
コミュニケーション手段はメールから電話になり、名古屋に住む重度のロリでニートのロッジは、
時に容赦のない鋭角な言葉を投げつけてくる四国の腐女子・R子さんに振り回される日々が始まる―!