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COMITIA102 同人誌感想3 [同人誌即売会]

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即売会名: コミティア102
開催日: 2012/11/18
メディア: コミック








上記引用元は「ONE VISIONS」(田中久仁彦さん)発行の「102nd Adventure Making book」から

今回はちょと思い立ってジャンルで同人誌を購入してみることをしてみました。
そのジャンルは「魔法少女もの」
例によってイラストではなくコミックに絞りました。
コミティアにはもともと同じジャンルの本を出すサークル同士が集まってそのジャンルを盛り上げようという「部活動」があります。けれど今回は残念ながら魔法少女ジャンルでは無かった模様。
とりあえず会場を練り歩いてそれらしき表紙を見かけたら立ち読みさせて頂くことにしました。
成人系は除外していたからかは判らないのですが、サークルの男女比は女性の方が高かったかな。
今回の感想記事のおまけ的なものとしてご紹介してみますね。


めまして!
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「魔法少女テルミ」
とある病気で入院生活を送る少女・テルミ
彼女は裁縫や工作が得意な、少し夢見がちな普通の女の子。
そんなテルミの病室に、新しく幼い女の子の患者がやってきました。
不安で押し潰されそうになっている女の子を救うため、テルミは得意のビーズ細工で励まします。
それは女の子にとって何よりも勇気をくれる魔法― そう、テルミは魔法少女になったのです…

今回がサークル「めまして!」での初めての参加になるという なべのゆきこさんの作品は、誰かに勇気と希望を与える可愛くて力強い魔法少女本でした。
10ページほどの小品ですが、惜しげも無く見開きで描かれるシーンは、暗くて心細い夜の病院の風景と、それを力強く柔らかい輝きで満たす魔法の色使いがとても幻想的です。
お話もとても優しい筋でまさに正統派。
Twitterの診断メーカーからテルミの原型が出来上がって作品作りにまで至ったという経緯もまた面白いです。
きっかけはそこなのに魔法少女のデザインが凝ってて、リボンの付いたステッキとか、大きなボタンがついた服屋カチューシャ、ゆったりとした衣装が非常に可愛いなあと。
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年末のコミケにも参加されるらしいです。
サンプルが公開されているのでお手にとってみてはいかがでしょうか。
電子書籍版もあるようです。



悦楽共犯者
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mousou note Vol,1~妄想少女プリンちゃん 妄想設定資料
趣味でアニメーション制作をされているという ゆびさっくさんの初同人誌…だそうですが…
え、趣味?アニメーターちゃうのん?(^_^;)
ゆびさっくさんが個人的に制作しているアニメ「妄想少女プリンちゃん」という魔法少女ものの絵コンテやら設定資料やらストーリーボードやらが詰め込まれた「人生初の同人誌」とのこと。
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お話としてはコンビニで働く少女が、同僚で憧れの男の子をバレンタインで射止めるためにマジカルなクッキングをするというものですが、これがGAINAXばりのパースが効きまくりかつダイナミックに描かれているんです!
彼女の号令一下卵たちが踊るように列を成し、背丈をはるかに超える巨大なパックから牛乳がほとばしる。さすがアニメーションを作られているだけあって、ストーリーボードを追うだけで脳内でヒロインがミュージカルばりの派手な立ち回りで必殺の(相手を射止める意味で)プリンを作成していく様子が目に浮かぶ素晴らしい構成。これはこのクォリティでアニメーションするなら観たくなりますわ。
恋を成就させるために魔法少女になっちゃう、というのがまたいいですね~
次回の参加は来年5月頃と少し先になるみたいです。
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ときめき☆もずく制作委員会
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「魔法少女もずく」
2006年に当時専門学校生だった有志3名が、魔法少女もののアニメーションを作ろうと集まって生まれた「魔法少女もずく」。
それはOPアニメーションとして結実し、そして2010年に本編アニメーションを前に物語として描かれたのがこの同人誌なのだそうです。
本編アニメの方は…残念ながらお蔵入りなのかな?
現在制作者の3名はそれぞれ別の道を歩まれているそう。

もずくは宇宙人の母と変態(人間)の父を持つ元気な小学生の女の子。
彼女はペットの たこペンギン(頭がたこで首から下がペンギン。でも妙に可愛い)がどこからか拾ってきたペンダントで魔法少女に変身し、ペンダントを狙って現れる怪人どもからご町内を(魔法よりもどちらかと言えば肉弾戦で)日々守っているのです。
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この同人誌には2篇のお話が収録されていて、前半がもずくが活躍する物語、後半がもずくの通う学校を舞台に可愛らしいショタな先生を描いた、ぶっちゃけ魔法少女関係ないカンジのお話になっています(^_^;)
多分メインストーリーは飽くまで予定していたアニメ本編で描いて、この同人誌はそれを踏まえた外伝的というか副次的な役割だったんじゃないかな…。多少キャラクターの関係に説明が少なすぎるきらいはありますが、何となく察することはできるし、ある程度「魔法少女のお約束」を前提とすることで説明を省いた分面白いところが凝縮されている感じはします。楽勝で撃退した怪人の情けない姿をシャメったり、ワゴンで見かけたメリケンサックを嬉々として装着する魔法少女って…w
そんな可愛さとアグレッシヴさが同居する もずく。面白かったです。
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もずく可愛い。 でも歌がもちょい…(^_^;)



OVAL-STUDIO
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「うぃず☆ういっち」
正確には魔女見習いの女の子なのですが、見てくれが魔法少女なので含めてみました。
一人前の魔女になるために、お師匠様のいる魔女の森から都会である「街」のはずれの灯台に移り住むことになった天真爛漫な魔女見習い・メイファ。
彼女に与えられた試練は、いにしえの魔女が創り出し、主を失っても今なお動き続ける「スレイブ」を狩ること…
「魔女の宅急便」みたいなシチュエーションと中世ファンタジー世界観で「カードキャプターさくら」みたいなカンジのクエスト。
王道魔法少女ものの要素を押さえつつも、「スレイブ」とのバトルシーンは結構イケてます。
炎の攻撃魔法を使ったり、立ち位置を変えて相手を追い落としたり、なにげにきちんと描けないと状況が表現できませんからね。ラノベっぽいところとか「スレイヤーズ」的といえるかもしれない。

…と「~みたい」を連呼して失礼な感じかもしれませんが、でもこれちゃんと面白いしストーリー構成が手慣れていて、突き抜けて斬新な設定こそ見つからないものの、なにげに地力はあるんじゃないかなあ。
敵である「スレイブ」にもバリエーションがありそうで先が気になる作品です。

今月末のコミケにも参加される予定だそうですよ。
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HP100000000
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「魔法中年マサアキさん」
はいキター 邪道魔法使い枠キター
2010年発行。
著者の一億カソンさんの過去作品3篇を集めた作品集的同人誌だそうです。
表題作の「魔法中年マサアキさん」は、街を襲う怪物を倒すため各魔法少女たちが防衛軍的なカンジに組織された世界で、怪物に対抗する魔法少女の人材不足から司令室のオペレーターだった普通の中年・マサアキが魔法少女の勧誘に街へ派遣され、その先で怪物と戦うことになってしまうという物語。
勧誘のために魔法少女のコスプレをさせられたうえ、看板が貼り付けられた魔法のステッキを背負って女の子を勧誘する中年・マサアキ…(^_^;)
マサアキ自身は変態ではない至って普通のおっさんだけに妙にシュールな笑いが浮かぶ物語です。
…とりあえずヒゲとワキ毛はなんとかしてw
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同人誌の内容はwebページの方で数ページ公開されています。
自家通販も行なっているようですよ。



キャラバン
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「咲き誇れ魔法少女」「パパは魔法少女」「魔法少女アレグリアス」
(魔法少女ムサシ シリーズ)

「野郎が魔法少女姿になって戦う」という意味ではマサアキと同じシチュエーションながらむしろカッコいい、正統派の戦う魔法少女シリーズがこちら。
「おっさん」という呼称から想起される「むさくるしい」印象は影を潜め、むしろそれぞれに過去に恋人と悲しい別離を経験するなどの心の痛みを抱えている「人生経験の厚みを持った」キャラクターなのが魅力的。
主人公のクラリティピンク(ムサシ)は用務員のおっさん、クラリティブルー(ヤマト)は同じ高校の美術教師、花屋のグリーン、逞しくてプリティな娘をもつイエロー・ツクモ、ラテンの魅力を振りまくレッドのジゴロなど、1冊で一人ずつ魔法少女として覚醒していくドラマをじっくり描いていて、戦闘もド派手で非常にしっかりとした作りこみがなされている印象があります。
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それぞれの変身アイテムもイタさを増幅させるファンシーなステッキとかではなく、メンコ、おはじき、けん玉など彼らが子供の時分得意としていたであろうおもちゃでむしろちょっとかっこいい。モンスターも負の感情を持った人間が変化してしまった姿で、人生経験豊富なおっさんが救う姿はこれまたカッコいいんですよね~
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シリーズは現在5冊まで刊行されていて、残念ながら1,2冊目は現在完売状態のため拝見できていないのですが、同人誌版に+αの要素が加わった電子書籍版もあるようなので、そこから読んでみるのもいいかも。
DL版→ DiGiket.comDLsite.com
CQ-webにて上記の3冊の通販があるようですよ。



Pectin
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「しょこらん」
前回の記事でご紹介した「ふわふわがよんでいる」の著者・グリコさんによる2009年発行の作品。
ヒロインは「バレンタインの精」であって正確には魔法少女ではないのですが、見てくれが(略)
お話としては1年に1度、バレンタインの時期にしか活躍の場がない生活に嫌気がさしたバレンタインの精・ショコラン/ちよこが、夏の海に現れてなんか悪いやつをやっつけて注目されよう、というなんだかワケがわからないがとにかく悪役を見つけてきて大暴れする物語。
偶然同じ浜辺にやってきていたホワイトデーの天使・キャンディ/あめみとマシュマロ/しゅまろも巻きこんで強力な敵に立ち向かうのですが、もともとチョコやら飴やらマシュマロをデコレートする能力しか無い彼女たちの戦いはなんというかgdgdに…(^_^;) という内容。
ただ童顔+細身でおっぱいでかいキャラクターのキュートな絵柄や、「ふわよん」でも見せたアホの子が強引にぐいぐいお話を引っ張る勢いは凄まじく、なんだかわからないけれども解決!という力技が光る作品でした。
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こちらも著者のグリコさんのwebページにて自家通販を受け付けていますよ。



コーポ侍203
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「魔法少女すずな30」
こちらも前回の記事でご紹介した「とりきっさ」のノブヨシ侍さんによる作品。
これ、確か前々回のコミティアの見本誌読書会で拝見してから購入できる機会をずっと待ってたんですよ~
かつて強力な魔王をやっつけ世界に平和をもたらした伝説の魔法少女・すずなちゃん。
しかし20年ぶりに魔法の国からやってきたマスコットキャラクター・モルチャックが姿を現した時、かつての可憐な少女はすっかり引きこもりの30歳になっていた…!という「かつての魔法少女のなれの果て」的ギャグ漫画です。
なんたって魔法少女を引退して20年間ずっと引きこもっていたという筋金入りだけにもうとにかくメンタルが弱い弱い! 「働く」というワードを踏んだだけで過呼吸を起こして倒れ込み、30歳と聞くだけでがっちりくるまった布団から顔を出さなくなる体たらく。果たしてかつての魔法少女の再生成るか…!?という展開で、表紙のツインテール少女が全く出てこないことに本人もツッコムgdgd感が魅力です。これはもう続きがぜひ読みたいです!
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