COMITIA92 同人誌感想2

前回に引き続き同人誌の感想をお送りしていきます～


「鬱とエロスと委員長」　Kingdom Come!!（ぬ07b）
新ジャンル「鬱デレ」な女の子と付き合うことになった男の子との物語
ヤンデレとは異なり　その名のとおり鬱病を患っている女の子がヒロインなんですね
微妙に焦点のあやふやな瞳　常に張り付いた薄ら笑い　一人で思いつめて自殺未遂を計ったり
独りよがりに思い込んで　結果とんでもない行動に出たりと　このあたりは飽くまで「この人の場合」
ということで鬱病を患っている方が全員必ずしもそうとは限りませんが
あとがきを拝見するに作者さんご自身が鬱病の経験をお持ちの方のようで
その心情描写は　なるほどこう考えてしまうのかと納得させられるものがあります
結構重たい話も　コメディ調に仕上げることでとても読みやすい作品です


「てつどうリーフレットpreview+ななろく最終章」　竹菜煮（お27a）
鉄オタな姉のボケにノーマルな妹がツッこむという４コマ
Preview版ということでコピー本で頒布されていました
切符を切る鋏なんて久々に見ました…ｗ
その他　夏と海とスイカのコピー誌「海風通信」
とある酒屋のおねーさんが可愛い「リカーズクエスト」もありました


「そのうち忘れてしまうこと」　CLR/day（お24a）
自分があこがれる女の子らしい要素をすべて兼ね備えている親友のちかちゃん
いつも一緒の仲良しだった　ちかちゃんが　ある日魔女に連れられて行ったことで
二人がそれぞれの道を歩み始める青春マンガ
背景は控えめながらも　コマ内の人物の配置であるとか　間のとり方であるとか
読ませ方はすごく巧いです　物語を読んで　タイトルを見返すと切ない感じに


「牛乳刑事と籠城犯」　脳髄炎（の15a）
銀行に立て篭もった犯人に対して　なぞのおかっぱマッドサイエンティストに改造された
イロモノな怪人刑事たちが立ち向かうナンセンスギャグマンガ
とりあえず能力を見せ終わったら　犯人に撃ち殺されるというパターン
少年向けマンガらしく漢字にルビを振っているのがマメだなあと


「マンガテーマーズ　vol.6」　マンガテーマーズ
ひとつのお題に対して複数の書き手がマンガや文章で1作品ずつ作っていく同人誌
発行は2007年　お題は「選ばれし者」
一人の男の子に未来から　異世界からと3人のスカウトマンが「あなたこそ選ばれし者！」
と取り合いになる物語「たぶん選ばれし者」

彼女ができたために秘蔵のコレクションを手放すことを決意した青年に
その本から出てきたむさくるしい本の妖精が　自分を捨てるなと迫ってくる「本のはなし」

天からの声に導かれ自分は「神に選ばれし者」と信じて　出世街道をひた走ってきた男の旅の終着点を描く
「エラバレ氏物語」　手塚治虫テイストのマンガです
いずれも着眼点が面白く　最後のオチがしっかりしていてとても読みやすいです


「メタくるエレジー」　放送塔　（く17b）
変ゼミ　宇宙賃貸サルガッソーを描いたTAGRO氏が雑誌BugBugで連載していた作品を同人誌で再編集したものです
毎回４ページで　とある河川敷を舞台に　とある科学者と助手のゾンビ　バイトにやってきた女の子とその姉
蛙のような宇宙人　河川敷でホームレスな人たちに身体を売る女の子　などなど
毎回誰かと誰かが絡んで　なにやら突っ走っていきます
しかしあまりにも風呂敷を広げすぎたか　フリーハンド過ぎるのかイマイチ話がわからず…
残念ながらお話自体も打ち切りになったそうで　伏線もあれこれ張っいていたんだけれど
最後まで完結しないのが残念な作品です


「ねこぐるい　1,2」　青稀シン　（へ26b）
これはヤバい…
COMITIAの入場証兼ガイドブックでも特集されていたかな？と思います
タイトルのとおり　擬人化された女の子猫と　その飼い主の　「猫かわいーーー！！」マンガです
これ以外の何者でもないです
もう好き過ぎて目がイっちゃってるわ　よだれだらだら流しまくるわ
猫が好きだ！好きだ！という表現だけであっという間に1冊読み終われる
力のあるマンガとしては出色ではないでしょうか
内容は無いよう…ですが（ぇー
もともとはWebで公開されていたものを書き下ろしを含めて同人誌にしたものですので
気になった方はサイトでご覧いただけます　なかなかキてますよー