SSブログ

COMITIA95 同人誌感想2 [同人誌即売会]

img872.jpg
即売会名: コミティア95
開催日: 2011/02/13
メディア: コミック






お待たせいたしました。コミティア同人誌のレビュー2回目をお届けします!
いやー予告どおりに間が空いちゃいましたね(;´▽`A``
次もこの調子だと開いてしまうのは必至ぽいので、気長にお待ちいただけると幸いです。
さてさて、それではどうぞ~

ハナハダ

img874.jpg
「さようなら むつきちゃん」
両親の仲が悪くなって、行き場をなくした8歳のかこちゃんは
母の後輩のむっちゃんと暮らすことに。
「お風呂でラムネを食べると涙も引っ込むのよ」
それは哀しみも一緒にしゅわしゅわ溶けていく むっちゃんに教わった魔法の儀式。
―それから12年の時が過ぎ、むっちゃんはついに、明日男の人と結婚することになり…

「本屋の森のあかり」「屋根裏の魔女」など、商業誌にて幻想的でハートフルなマンガを描く
磯谷友紀さんの新刊です。
百合…っていうんじゃないですね。第二の母とも慕ったむっちゃんとのお別れの夜。
明日の式が一分でも一秒でも延期になればいい…という離れがたい気持ちを引きずるかこちゃんに、
むっちゃんはかこちゃんの母との意外な関係を話し始めます。
しかし言葉はどんなに かこちゃんを気遣い、オブラートに包んでも、
相手の身体の変化がその意志を明確に物語り、それを読み取った かこちゃんは
ついに別れを決意する…というお話。嗚呼…なんとも切なくてイイですわー



宵街UNION

img875.jpgimg876.jpgimg877.jpg
「変身ヒロイン リコさんの日常」
あなたの街にもきっとある、便利なコンビニ「ジラフマート」
リコさんはそんなコンビニで働く店員さんにして、ジラ彦カードをかざして
「ジラガール」に変身し、店の前にやってきた怪人をやっつける正義の味方でもあるんだ!
このマンガは変身ヒロインを10年やってるリコさんのお仕事風景を描いた物語。
ジラガールとしての活躍は、コンビニ業務の一つとして組み込まれているらしく、
長いことやってるリコさんは怪人が来ても「ハイハイ」とばかりに事務的にこなしちゃう。
そんなどこか冷めた感じの彼女と、変身ヒロインに憧れ何かとわいのわいのと言ってくる相方の
新人店員・サトミとのやり取りが面白い。
店内にいるお客さんたちも、なにげに二人のどうでもいいやり取りを聴きながら
心の中でツッコミ入れてる視点とかも面白いですね。
今回のコミティアでのハガキ投票TOPに選ばれてもいました。

「少女マンガ」

img878.jpg
「少女」をテーマにした合同誌です。
テーマ以外の作品のカラーは自由で、切ない失恋物語からゾクッとくるホラーから
可愛らしい恋物語まで、9人のメンバーが個性的な作品を描いています。
今回はこの中で特に私の好みだった4作をご紹介します。

最初に掲載されている北野カンキさんの「地球のかたすみにて」は
学校で告白して失恋したばかりの少女が、その後に受けた授業に
自分の今の心情を重ねて苦しい胸のうちを呟くもの。

ラストに掲載されている安住だいちさんの「教室のかたすみにて」は
タイトルどおり、北野さんの作品で出てきた失恋少女を、
別のクラスメートが見かけて、少女らしい哀しみを抱える彼女の美しさに
そっとため息をつく、というお話。
いずれももう少女ー!って感じの、純粋でむき出しの心を持つ
女の子たちの姿が描かれています。

鮭夫さんの「メテオール」は、どこかの星から漂着した
宇宙人の男の子との出会いと恋心を描いた作品。
流れ星に3回願うとその願いが叶うという言い伝えを見事に絡めた
可愛らしくも切ないお話が私の好みの どストライクでした。(;´▽`A``

太田tomさんの「サイレント斬る」は、まあタイトルの駄ジャレはさておきw
大昔からのツンデレ(?)天邪鬼の女の子と、気弱な雷小僧(?)のカップルの物語。
些細なことからヘソを曲げてしまった女の子に、一途な男の子が
彼女の心の壁を吹き飛ばすという筋は実に爽快で、天邪鬼も思わず
惚れ直すカッコよさ!

ブログの方で掲載作品の数ページのサンプルと、
各作家さんのコメントが見られますので、是非観てみるといいんじゃないカナ。



ミルメークオレンジ

img879.jpg
「帰れない二人」
コミック月刊@バンチで「めいなのフクロウ」で新連載も始まった
水あさとさんのサークルです。
チクショウ。これは凄く… いいものだ…!
高校卒業式当日に、友人のひさゆき君から告白された湿花。
でも彼女はひさゆき君がだぃっきらい!なのでした。
何も言わずに全力ダッシュで家に駆け帰る湿花。
なぜ彼女がひさゆき君を嫌いなのかとゆーと…

要は湿花がいじわるだと受け取ったあれやこれやが、
実はひさゆき君からすれば…という話なのですけど、
まあとにかく泣き顔が破壊力抜群!
なんだよチクショウ、お幸せに!

ComicZINで通販していたのですが…売り切れかな(;´▽`A``
再入荷の予定は今のところ無さそうな雰囲気ですが、
なんとか次回のコミティアに行けるようであれば、是非。



事象モジュール

img880.jpgimg881.jpg
「出力疾患」
生まれつき声が出せない少女。
彼女の周りでは子供の頃から何故か不思議な現象が置き、
遂にはある日を境に口にしたものが全て砂になってしまうようになる。
「口の砂を、治したくはないか。」
ある日少女の家に現れた青年。
彼は少女が「言霊憑き」であると告げ、それを取り除かないと
いずれ少女に死の危険もあるという。
青年の言葉に従って言霊憑きの治療を受ける少女。
しかしそれは、少女が封印した記憶に深く関わっていて…

息が詰まるような少女の世界。
彼女に憑いた言霊憑きを解きほぐされたハグルマのような絵で表現する、
漆原友紀さんの「蟲師」を読んでいるような幻想的な作品です。
声が出せないため、ほとんどを筆談と彼女のモノローグで進行する物語は、
たった一人で広い家に生活をしている彼女の孤独を際立たせる。
そこにやってきた青年の頼もしさ、そして痛みを伴う治療に
覚悟を決めて飛び込んでいく少女の凛とした美しさ。
上下巻合わせて殆どを二人の会話だけで埋まるこの物語は、
つまり実に濃密なのだと思う。

コミティアのHPで通販できるようですよ。



J-M-BOX

img882.jpg
「オフセットだよ!コピーさん」
コミックメガストアなどでご活躍中の高津ケイタさんの同人誌です。
元はコピー本で頒布したネタが、この度オフセット本にまとまりましたよ、という作品。
4コママンガなのですが、右側にいるOLのコピーさんと、左側にいる部長のやり取りを
ほぼ二人は全く同じ絵だけでまわす、すなわち絵はコピー&ペーストで殆ど変えず、
セリフや配置や効果線だけで話を進行する活気的な4コママンガなのですw
内容はこのコピペマンガを茶化すような自虐的なネタあり、
コピーさんを複製して一度に出すものあり、シルエットにしてみるものあり
ほんの一部分だけ拡大して使うものあり、もうとにかくいじり倒すわけです。
よくぞこうも使いまわせるものですw

ご本人のHPからサンプルが見られますよ。



meta.c

img883.jpg
「BIG3 ~MissingLink5」
受験勉強に汲々として、授業中の先生の雑談にイライラする森田
同人活動もしていて授業そっちのけでBLマンガを読みふける明石
何があろうとマイペース。TVドラマを観るのが何より好きな北野
いつもなにかとつるむ3人は、周囲の女子達にあわせるのが大嫌いな
ちょっとイタい女子。
陰口を叩かれるのも丸無視し、自分たちが周囲から浮いた存在であることを
自覚してもいるものの、「くだらない」と突っ張ってみせる少女達の物語。
こういうの男女問わずいるいる…(;´▽`A``
どっちが正しいとかいえないけれど、彼女達もいずれ当時の自分達を振り返って
苦笑する時があるんだろうなあと思える青春の1ページ。いいなあ~



Kingdom Come!!

img884.jpg
「悪魔彼女QR」
こちらではお馴染み、ふじきりおさんのサークルさんです。
今回はコピー誌です。おおお…行ってよかった。
とある一人暮らしの青年。
体調を崩して床に臥せっていたところ、彼女が部屋に現れ
いかにも体調が悪そうな彼のことをお構いなしにわがままし放題。
そんな彼女に振り回されながら、彼がふと気付いた違和感。それは…

6ページのショートショートで、相変わらず真っ黒な紙面(;´▽`A``
いやあ いいなあこの雰囲気。これでラブコメみたいなミステリーみたいな…
このオチをハッピーエンドととっていいのか、迷わせる終わり方もまた魅力です。
…ちなみにQRという言葉が何故タイトルについてるんだろう…(;´▽`A``



FuniFuniFesta!

img885.jpg
「ウィンター・ミュート」
Lazy8さんのサークル。
可愛らしい少女の絵と、叙情的な作風が特徴、かな?
まだそんなに購入歴が長くないので知ったかはやめましょう。
表題作「ウィンター・ミュート」とおまけマンガを含めた全3篇で各4~5ページの短編集。
個人的には「雪催」という冒頭のマンガが好きかもです。
北海道から本州のどこか(都会?)の学校にやってきた彼女。
引っ越してきてから随分経つけれど、以前学校で着ていた制服をそのまま着て、
雪を見てははしゃぐクラスメートに
「これくらいの雪なら北海道では傘なんてささないよ~」という彼女。
それはつまり寂しさの裏返し。次第にこちらの生活に染まっていく自分も自覚している
最後の彼女の独り言が染み入ります。
私は親の都合で引越しとかしたことは無いのですが、
同じ経験をしている人にはその心情に共感できそうですね。

Comic ZINで通販できるようです



勝之介工房

img886.jpg
「への道+」
2010年11月に惜しまれつつも最終巻が発売された「ホームセンターてんこ」
打ち切りという形で終了してしまった不遇の作品に、
「ホームセンターに置くなど販売形態を工夫すればもっと売れたはず」と
どうしても納得がいかなかったとださんは、自らホームセンターショーでご家族の方や
とださんの想いに共鳴したファンの方と共に単行本を手売りするという草の根活動を始めました。
これは打ち切りが決まったマンガがとださんやその周りの方々、密林社の応援、
ネットでの盛り上がりなどを追い風にして、遂には重版・再重版まで勝ち取った軌跡を
マンガで著したものです。
ネットで公開されているものと同じなので、
とりあえずそちらをご覧になるといいかもです。
「ホームセンターてんこ」は良い作品ですよ。(宣伝?(;´▽`A``)


ENOKIX

img887.jpg
「ちびきし」
「琴浦さん」の えのきづさんのサークルですよ。
今回のマンガも可愛らしさ抜群!
とある王国の姫が、自らの護衛役に任命したのは、まさかの5歳の騎士団長の娘・サンドラ!
使命感に燃えるサンドラ。でもどうも姫が自分を選んだのは単なる気まぐれで
自分をおもちゃと思ってるのでは…?
…まあそうなんですけど(;´▽`A``
とにかくちっちゃい女の子が一所懸命姫を守ろうとがんばる姿が可愛いマンガ。
気まぐれでノリの良い姫にいいように遊ばれてしまうサンドラちゃんが可愛すぎるのです!


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

ブログパーツ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。