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COMITIA99 同人誌感想3 [同人誌即売会]

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即売会名: コミティア99+コミティアX-3
開催日: 2012/2/5
メディア: コミック




コミティアの同人誌感想3回目をお送りします。
これにて結願。
次回は5月で100回目を迎えるコミティアに行く予定です。
かつてないほどの規模で開催され、コミティア史上最多のサークル数が軒を連ねる100回目。
私はコミティア歴はさほど長くはない方だと思いますが、それでも創作系ジャンルの裾野の広がりを感じます。
元はアニメやゲームの二次創作(To Heartというぎゃるげ)から同人を知ったクチですが、コミティアで自分の好きなサークルさんが見つかった時、私はそれまでの二次創作系の即売会でのそれよりも強い魅力を感じました。なんていうのかな…あまり話題にはされないけれど、俺だけが知っている…ていうの? 自分がいつも伺っていたサークルさんでプロの漫画家になる方がちらほら現われるのもオタク心をくすぐりますよね。私丁度森薫さんがプロになる直前にコミティアに行っていたものですから(苦笑)
…すいません。自慢にもなりませんね。(;´▽`A``
そういうものは思っても秘めておくものだとは思いますが、そんな楽しみもあるということで。
それでは戯言はこのくらいにして3回目どうぞー

ミュンヒハウゼン症候群
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カタグリフィスは道に迷わない
可愛らしいデフォルメキャラでアリの世界の厳しい生存競争を描いたシリーズ。
今回の舞台は砂漠。過酷な環境で生活する小麦肌のアリん娘(コ)・カタグリフィスの生態を描きます。こんなところにもアリっているんですね。
ページ数は8頁と少な目ですが、カタグリフィスの他のアリには無い驚異的な特徴を描いていて、このシリーズには毎回驚かされてばかりです。なによりキャラクターが可愛らしいのがポイント高い。

今回の新刊は委託の予定は今のところなさそうですが、冬コミで頒布されたありんこ本「王座を奪う蟻」がComic ZINとらのあなメロンブックスに委託されていますので、このシリーズを未見の方はぜひぜひ。それぞれのページでサンプルもありますよ。

【既刊感想】
蟻の話
王座を奪う蟻
みんなのミステリーUFO



ミルメークオレンジ
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二人だけの教室
「めいなのフクロウ」「デンキ街の本屋さん」などを連載中の水あさとさんのサークルです。
今回の新刊も切ないお別れのお話。もうこういう話を描かせたら鉄板ですね~
穏やかな日差しが差し込む2月の教室で、問題集を解く女の子と彼女に勉強を教える男の子。
しかし女の子はさっきからずっとソワソワ…それもそのはず、今日はバレンタインデーで、そして今日は…
周りにクラスメートがいる中で渡すのは恥ずかしいから窓際に座る二人を風に煽られたカーテンが隠したら…なんてタイミングを計っていて勉強が手につかない女の子。そんな彼女の乙女心には一切気づかない男の子。カーテンがゆれて ここだ…!というタイミングでうまくいかなかったり、その辺の一人芝居っぷりが面白い。そしてもちろん、クライマックスは切な系へとシフトしていきます。この雰囲気の転換が毎回巧いなあと思いますね。

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表と裏の表紙が対になってる演出もさすがでしょ?
なんか持っていたくなる同人誌ですよね。
とらのあなメロンブックスにて取り扱っているそうですよ。それぞれのページでサンプルも見られます。

【既刊感想】
卒業モラトリアム
ファミレスの住人
帰れない二人
制服生活100



青稀GALLERY
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おふとんの誘惑
毎回思うのだけれどこの人はビョーキだ(良い意味で)
愛猫さんたちと毎夜愛の巣を繰り広げる独女・美奈子さんを描くシリーズ。
今回は毛色が変わって新品の羽毛布団の暖かく優しい心地よさに美奈子さんがよがり狂います!
おっへぇ… 相変わらず汁だくだくだょ…w
そしてもちろん最後には愛する猫たちのおねだりに負けてダメ人間まっしぐらのエンディングを迎える美奈子さん。彼女の明日はどっちだ…!?

ComicZINにて委託されてますよ


【既刊感想】
ねこぐるい 1,2
Jaパニーズドリーム!総集編1,2/Jaパニーズドリーム!番外編 美奈子のどきどき面接バトル
ねこぐるい3
ねこぐるいの休日



相模屋
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アルキヘンロズカン
商業誌では「神ぷろ。」や「ひめごと」など、主にちっちゃいおなのこが出てくる伝奇要素の強いマンガを描かれる國津武士さんのサークル。コミティアのサークル紹介ページに掲載されていたこの作品、面白かったですねえ。
四国八十八ヶ所めぐりを題材にした物語なのですが、まるきり著者の体験談レポートというわけではなくて、それらを下敷きにしつつ創作されたマンガだそうです。
主人公は二人で、その内の一人は編集者にも匙を投げられ自分の今後の漫画家人生に行き詰まりを感じている中年漫画家。もう一人は人間関係に悩んで会社を辞め、気づけばぐだぐだと一年もの間ニートを続けている女性。2人はそれぞれ異なるきっかけで四国八十八ヶ所を巡るお遍路をすることになり、話はそれぞれの旅で起きた出来事を交互に描いていきます。
距離にして1000km超、徒歩で巡れば一ヶ月強を要する旅路。
そこには様々な考え方を持つ人との出会いやハプニングが起こります。この作品が単なる旅行記ではないところは、2人がそれぞれに抱えた行き場のない悩みを何度も何度も旅行中に反芻するその心情描写でしょう。特に中年漫画家の方はもうとにかく見てて痛々しいほどで、自分で思いついてこの旅路についたものの、結局この過酷な旅が無事終わっても、問題はただ棚上げされただけで決して解決などしないだろうと思い悩み、度々心の中で悲鳴をあげ続けるのです。このまま漫画家を続けていていいのか?以前は自分の下に見ていた人がいつの間にか大成功して作品がアニメ化されようとしているというのに、自分はまだ全く売れないマンガをしこしこと描き続けている… ひたすら歩き続けていると心は知らず内省に向き、こんなことをしている暇があったら今すぐ家に帰って今後について行動を起こしたほうがいいんじゃないのか?などと悩んだりするのです。
一方で八十八ヶ所巡りで様々な人々との出会いも描かれます。「接待」というお遍路さんに対して何らかの支援をする風習があり、他人の情が身にしみる場面があったり、かと言えばそれをアテにして糊口をしのぐ「プロのお遍路」みたいな人がいること、そして置き引きに遭ったり、一見見知らぬ他人によくしてくれる人の良さそうな人が、実は邪な目的で近寄ってきたり…と実に多種多様。油断してちょっとの間荷物から目を離すと次の瞬間には無くなっているなんて、ここは国内か…?などとあまり旅行した経験のない私などはびっくりするようなエピソードの連続でした。

ページ数にして278ページ。とにかく濃厚な1ヶ月強の旅路。
読み終えて「私も…」などと甘い考えは私は起きませんでしたが、やったら確実に自分の中で何かが変わる。そう思わせるに十分なインパクトを与える作品でした。

私が購入したのは合本され1冊になったものでしたが、COMITIAの通販では合本前の4冊を購入することができるようです。
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