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東京トイボックス [燃え]


東京トイボックス 1 新装版 (バーズコミックス)

東京トイボックス 1 新装版 (バーズコミックス)

  • 作者: うめ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
  • 発売日: 2007/09/22
  • メディア: コミック


「あんだはゲームのことだけ考えねば!!」

東京・秋葉原の弱小ゲーム会社 スタジオG3
そこはゲーム作りにこだわる社長の天川太陽のもと
より面白くするためなら 納期の遅延も辞さない仕事をしていた…
あちこちに迷惑をかけまくり 遅延損害金などで傾きかけたG3
そこへ会社を立て直すために出向してきたのが
太陽と最悪にドラマチックな出会いを果たした
大手町のキャリアOL月山星乃だった―!

モーニングにて連載 全2巻で完結
Twitter上で話題にされていたので読んでみました

売れるゲームをスケジュールどおりに製作することを求める月山と
あくまでゲームのクォリティにこだわり続ける太陽
月と太陽 水と油 考え方が180度違う二人が
互いの意見をぶつけあい やがて力を合わせて
G3に大きな影響力を持つ巨大ゲーム企業・ソリダスと
渡り合うというストーリーでゲーム製作に関わる会社同士の
駆け引きも描かれる 熱血ゲーム業界物語です

img171.jpg
話の筋は単純なのですが このマンガの個人的な見どころは
それを支える劇中の設定が見られるところです
物語に出てくるスタッフの略歴が話の合間に挟まったり
何気なく出てきた「四角ボタンのファミコン」等のオブジェや
「巣鴨キャロット」などの名所 それに太陽が作成した架空のゲームの設定と
様々なものに巻末で注釈が加えられていて マンガ1冊が企画書のような体を成しています

特に劇中の話題の中心になる「サムライ☆キッチン」という対戦ゲームは
世界観 キャラクターの設定はもとより ゲーム開始時の独特の合図
BGMとSE 怒りゲージならぬHungryゲージ 果ては表紙カバーをはがした本体表紙に
PS2のゲームのパッケージに見立てた「サムライ☆キッチン」のジャケットが描かれ
スピンオフしてゲームができてもおかしくない作りこみです
鈴木みそ氏の「限界集落温泉」の一幕で
持込をしてきた うだつのあがらない漫画家志望の青年に
編集者がその中の可愛い女の子キャラクターを指差して
「この中学生くらいの女の子は なんでこんなコスチュームでこんな話し方をするの?
この服は買ったの?作ったの? この口調は生まれついたもの?環境?
そういうの答えられる? 女の子描くなら絵としてだけじゃなくてリアルに深く観察しないと」
と突っ込んでいたのを思い出しました

その数多の設定の上に
迫力のある大ゴマを多用したアツいドラマが展開されていきます
「仕様を一部変更する!!」
「オレを信じてくれとは言わん!! しかし!! オレはお前らを信じている!!」
などと次々と思いつきで納期ギリギリの製作に仕様変更を宣言する太陽
そして反発しながらもギリギリのところでそれに応えていくスタッフたち
クライアントとなる大手ゲーム会社からの圧力と
紆余曲折を経てチームで一つのゲームを創り上げるまでの過程が燃えます

もう少し脇役のスタッフのエピソードを付加してほしかった
という気持ちはありますが 2巻完結では仕方の無いところです
続編の「大東京トイボックス」は長期連載のようですので
そちらもチェックしていこうと思っています


うめ氏のblog → 難民チャンプ
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