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ハートキャッチプリキュア! おはなしブック [ファンタジー]


ハートキャッチプリキュア! おはなしブック! まるごとキュアサンシャイン! (講談社MOOK)

ハートキャッチプリキュア! おはなしブック! まるごとキュアサンシャイン! (講談社MOOK)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/07/22
  • メディア: コミック


人が…世界が… ほんとうに変われるのは…
恐れや怒りを超える愛を心に満たしたとき… そうなのよね…つぼみ!


ハートキャッチプリキュア!は2010年2月7日から2011年1月30日まで放映された、
女の子向け変身ヒロインもののアニメです。
なのですが、アクションシーンのカッコよさや、燃える熱血漫画家・島本和彦さんの描くものに似た
雰囲気のキャラクターが出てきて、その噂を聞きつけた島本先生自らもハマって同人誌を描く
などしたことが影響して、ここ1年の間毎週日曜日の朝はアニメ好きの方も普段はそうでもない方も、
こぞって盛り上がっている様子がTwitterで観られました。
今回ご紹介するのは、そのアニメに併せて少女マンガ雑誌「なかよし」で連載された
双子の漫画家姉妹である上北ふたごさんによるコミカライズ版をご紹介しようと思います。

今回のマンガは少々特殊で、単行本の形態ではなく
プリキュアのムック本の中に掲載されているマンガになります。
なので本屋さんで探す場合は、幼児向けの絵本などのコーナーに置いてあるようです。
いやあ…あんな盛り上がり方をしているからてっきりアニメ●トあたりには置いてるだろうと
タカを括っていたのですが…(;´▽`A``

お話の内容に入る前に、私のプリキュア知識についてお話しておきますと、
私自身は「ハートキャッチプリキュア!」自体は1,2度しかアニメ本編を観ていません。
この作品自体は毎年ヒロインとタイトルを替えて「プリキュアシリーズ」として続いている
ものなのですが、初代の 「ふたりはプリキュア」 を半分ほど観て以来ということになります。
なのでなんとなーく雰囲気は判るのですが、基本その断片的なアニメのシーンと、
島本和彦さんの同人誌、そしてTwitterで語られている内容くらいしか知らない門外漢です(;´▽`A``

しかしこのコミカライズは個人的に好きになれる作品でした。
これを書きながら私のブログをご覧頂いている方の中でハートキャッチ~をご存知ない
私と似たような方がどれだけいらっしゃるか判らないながらあらすじをご紹介しますと―

人々が心の中に必ず持っていると言われる「こころの花」(要は「心」のようなものですかね)と、
その花と見えない力で繋がっている「こころの大樹」。
そこにどこからか「砂漠の使徒」と呼ばれる侵略者たちが、「こころの大樹」を枯れさせて
地球を自分達の住みやすい砂漠の星にしようとやってきます。
彼らは直接は手が出せない「こころの大樹」にダメージを与えるため、樹に繋がっている
人々の「こころの花」を枯れさせようと、毎回様々なモンスター(デザトリアン)を仕向けて
人々を襲うことになります。
それに対抗するため「こころの大樹」の妖精であるシプレとコフレは、代々侵略者達から
人々を護ってきた伝説のプリキュアに、それぞれ花咲つぼみと来海えりかという
二人の女の子を選び、彼女達が変身して戦うことで撃退するというものです。
アニメではその戦闘シーンの素晴らしさも人気の大きな要因の一つでしたが、
デザトリアンの素となる「こころの花」を捕らえられた人々が持つ負の感情…
コンプレックスとかダメな自分への自己嫌悪とか、そういったものに
心優しく引っ込み思案なつぼみと、いつも自信満々に振舞うものの、実はモデルでもある
姉にコンプレックスを抱くえりかが、自分の中にもある負の気持ちと相対していったりして
描かれていくのです。

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さて、上北ふたごさんによるコミックの良いところは、これが私にとって購入を決意させる
きっかけになったのですが「絵が原作の雰囲気を非常に忠実に描いている」ことでした。
ありていに言って、コミカライズはどうしても原作と比べられます。
お話は、オリジナルエピソードを展開するものは一部の例外として、
原作のシナリオに沿って描くわけですから当たり前なのですが、
まず絵が決してアニメと見劣りすることのないクォリティを保っているのがポイント高いです。
途中途中で差し挟まれるコミカルな部分も、変身からのアクションなども
8ページから30ページ程度まで毎回ページ数は異なるのですが、
描写力があって満足度は高いです。
上北ふたごさんは、元々アニメーターから漫画家になった方だそうで
だから原作アニメでも出てくる目玉のアクションシーンが、
パース効いた迫力の描写になっているのでしょうね。

img796.jpg

ただ不満点もあります。
それは話の中で省かれている部分が非常に多いことです。
こればかりは尺の関係とか、アニメの進行に沿って月1のマンガを描くためには
やむをえないところなのでしょうが、第一話では既につぼみもえりかもプリキュアに
選ばれた後の時点からスタートしています。
そして毎回の話でも、基本デザトリアンの負の感情に引きずられ、弱ったキャラが
それを克服して「さあ、反撃だ!」と立ち上がって、必殺技を叫んで
デザトリアンがポワワワ~ンと浄化されて終わり、と1ページ程度で描かれるか、
もっといくと「反撃だ!」と叫んだコマ以降が省略され、突然いつもの日常が描かれて
後日譚のように今回の話を振り返ってエンド、というカンジ。
おそらく取捨選択する中で、アクションシーンはそれほど女の子向け雑誌では
重視されないからこういう構成になっているのかとは思いますが、
微妙に盛り上がって前のめりになった気分がたたらを踏んでしまうような
ぶつ切り感は否めません。
新しくキュアサンシャインが仲間になったぜ!さあ、アニメのド派手なアクションを見せてくれ!
と拳を握って以下次号!となっていたのが
次号になったらいきなり後日になっていて「先日はサンシャインが仲間になってくれて嬉しい!」
みたいな振り返りをしているのがあうあう…ってかんじで。(;´▽`A``

img798.jpg

でもそれでもお話としては、アニメを観てないのでWikiと照らし合わせて類推するに
アニメと同じような展開になって終わっているようですので、このアニメと平行して進めた、
ということを考えると良く出来てる方なんじゃないかとは思います。
もちろん、欲を言うなら「グレンラガン」や「キングゲイナー」のマンガみたいに、
原作アニメの放映が終わってもこのマンガだけで成立するようじっくりと
話を展開して欲しくはありましたが、アニメ原作の筋を追うダイジェスト版という割り切り方をすれば
十分楽しめるクォリティなんじゃないかなと。


お話は12話で、後半は以下のムック本でまとめて読めます↓

スイートプリキュア♪&ハートキャッチプリキュア! おはなしブック! (講談社MOOK)

スイートプリキュア♪&ハートキャッチプリキュア! おはなしブック! (講談社MOOK)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/02/07
  • メディア: コミック



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