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日の出食堂の青春 新装版 [青春/自分探し]


日の出食堂の青春 新装版  (アクションコミックス)

日の出食堂の青春 新装版 (アクションコミックス)

  • 作者: はるき 悦巳
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2010/06/30
  • メディア: コミック


肝心なことは なにもゆえんかったなあ

アキラ イクオ ハルオ ノブオ の4人は中学を卒業してから
アキラの家の定食屋・日の出食堂に集まっては
家業を手伝うでもなく だらだらと怠惰に日々を過ごしていた
「昨日オレら 見てしもたんや」
ある日 日の出食堂にやってきた3人が 緊張の面持ちでアキラに言うことには
ミッちゃんが迫丸を映画に誘ったところを偶然目撃した という
ミッちゃんは彼ら4人のマドンナ的存在で
チンピラと交流のある迫丸と付き合うなど 信じがたいことであった
「ミッちゃんみたいなしっかりもんが なんで迫丸なんかと…」

カスタムコミックにて1980年に連載し コミックス化されていたものを
このたび新装版として発行されたものだそうです

はるき悦巳氏といえば言わずと知れた
大阪のホルモン焼き屋を細腕一本で切り盛りする元気少女・チエちゃんの人情物語
「じゃりん子チエ」を連載されていた方ですが
私が氏のマンガをきちんと読んだのは実はこれが初めてです(;´▽`A``
この新装版と同時期に短編集が一冊刊行されており
長編のじゃりん子より手軽に氏の作品が読める とこちらを読んでみました

今で言うなら「THE3名様」みたいな しょうもない4人組が
彼らのマドンナである しっかり者のミッちゃんと 学生時代はワルだった迫丸との
恋路にやきもきしつつ 空回っていく様子を 人情溢れる大阪の人たちや
当時の定食屋 豆腐屋 揚げ物屋 映画館 喫茶店などなど
ノスタルジーを感じる下町の様子と共に描いています

読めばすぐ分かると思うのでネタバレちゃいますけど
最初から4人の誰もが実らない恋なんです
ミッちゃんのツテでマジメに豆腐屋で働き始めた迫丸君と比べると
親にもいい加減愛想尽かされている4人組が本当に哀しくなるほど
おガキ様なんですよ(;´▽`A``
順調に しっかり者のミッちゃんに引っ張られるような形で進展していく二人の仲―
4人がミッちゃんの目を「醒まさせようと」空回る様子が ふんだんに陽気なコメディとして描かれ
その後 恋破れ 日の出食堂の上の アキラの部屋で4人が述懐するラストシーンは
誰一人泣くでもなく しみじみと後悔の念を口にする 一皮向けた感が
人情ものの作品を多く世に送り出した はるき氏の面目躍如かなと

img301.jpg
時代こそ古さを感じますが この男4人があれやこれやとバカをやるというお話は
今でも変わらない青春ものの真骨頂だと思います
私同様 じゃりん子チエが長すぎて手が出しづらい向きも さくっと読める分量なので
是非読んでみていただきたい いい作品ですよ~


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