ヒレフシ [コメディ]
「あんまりだ!! 俺は恨むぞ…
この世界を… 女を… 男を… 人間を…!!
やまだっ… おぼえてろおおおおぼわ…」
おたく界隈では有名な小説家・漫画原作者・評論家である本田透氏が原作
そして四季賞を受賞した 銅☆萬福氏が作画を担当したマンガです
キモメンの青年がある日突然スーパーイケメンに改造され
押し付けられた100億もの借金を完済するため
彼は自身を改造した女の世界征服に加担していきます
その方法とは 様々なセレブ女性たちをタラシこむこと!
やがて青年は 財界の奔流に巻き込まれ
かつてのおたく仲間だった親友をも敵にまわしていきます…
イケメンに大変身させられた彼に次々と襲い来る運命
青年は元の平穏なキモメンライフに戻ることができるのか―?!
good!アフタヌーンで連載
超絶イケメンの青年が毎回嫌々ながらもセレブに近づいて
そこで起こるドタバタの末に 青年が咄嗟にとった行動やセリフを
セレブに(青年のイケメン効果が手伝って)勝手に良いように
解釈され 見事タラシこんでしまうという筋
元はブサメンなのに 姿かたちが変わって
イケメンになるだけで世界が一変する…
そんな皮肉をコミカルに描いたものですが
う~ん 正直 あまりに単純すぎるセレブ達に('A`)ヴァーというカンジ
しかし後半セレブの1人 代々政治家の家系にある「議員の女性」に
近づいたところから面白くなってきます
その女性はとある法案の実現を目指して活動しています
その法案は 「創作物規制法案」
・ロリコンを誘発するような瞳の大きな少女を描く表現
・同様に幼女を愛玩対象のように描く表現
・ムネ 尻等 過度に性的な部位を膨らませた表現
を禁止する というもので …あまりにタイムリーな話ですね(;´▽`A``
本田透氏の3/1付けのblogでもご自身で驚いておられ
世の中がこのマンガに追いついた!?
などと笑ってもいられない話になってしまいました
例によって なんだかんだで青年はその女性議員にも見事(?)
惚れられてしまうわけですが 今度はその規制に反対している
地下組織に狙われることになってしまいます
(この世界ではほぼ世論がアキバ的おたく文化を排斥しようという方向に向かっています)
その組織の代表は かつて自身がキモメンだったときの親友でした
社会からおたく文化を排斥しようとする法案に必死に抗うその男は
世の中のリア充たちに対してのルサンチマンに凝り固まっており
本田透氏自身の一面を投影したキャラなのではないかと思え
主人公の青年を喰ってしまうような存在感を見せ付けてくれます
かつては腹を割って話し合えた青年がいつの間にやら勝ち組側に…
それを知った男の断末魔で1巻は終了します
青年は親友と和解することができるのか?
そして法案の行く末は―?
原作者の存在をかけたと言っても過言ではないこのテーマ
非常に興味深いです
本田透氏のHP → webしろはた
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