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上京ものがたり [ハートフル]


上京ものがたり

上京ものがたり

  • 作者: 西原 理恵子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2004/11
  • メディア: 単行本


「ぼくんち」「毎日かあさん」などで有名な西原理恵子さんの自伝的作品です
20歳の頃 実家の高知から上京してきた女の子(西原氏)が
お水のバイトをしながら ままならない世間にもまれ でも最後には絵が認められ成功していく物語

絵本のような柔らかな絵柄に しかし1人の女性の生き様が描かれた本です

絵は決して上手くは無いけど えぐりだす様に世間の不条理さを描いてみせたり
最近では「画力対決」のような企画を開催してみせたりと
様々なアイディアとセンスで注目され続ける作家さんですね

田舎からやってきた女の子が 都会のきらびやかな世界と今の貧乏な自分とを比較して
コンプレックスを感じたり 水商売のバイト先の店長に酷い罵声を浴びせられたり…
序盤から中盤までのこのあたりは 絵本のようなひたすら優しい絵柄で
どんなに酷い目に遭っても 「ああ こういうものなんだなあ…でもしょうがないよ」
というある種の諦念が描かれています

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しかし話の後半
彼女は徐々にしたたかになっていき
「なんでもやります!」と自分を売り込んで仕事に工夫を凝らし
そのために絵の仕事を徐々に獲得していきます

最後にはとある出版社で出あった 連載を打ち切られ泣いている作家に
心の中で 「あんたがつまらないから悪いんだよ」と
斬って捨てる様は ままならない世間に流されるままだった
昔の自分に決別した印象深いお話として心に残ります

夢を見るだけでは夢は叶わない
したたかに 前向きに
そんな西原さんのメッセージを感じる本でした

西原理恵子氏のHP → 鳥頭の城

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