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ジャグリ [ファンタジー]


ジャグリ 1 (電撃コミックス)

ジャグリ 1 (電撃コミックス)

  • 作者: 袁藤 沖人
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2010/04/27
  • メディア: コミック

「もしマユの前で大切な男が傷付き苦しんでいたら こうして正面から抱いてあげな
 そうするだけできっとその男の力になれる その男にとって欠く事のできない女になれるもんさ」


遠い昔 とある砂漠の国の物語―
大槍葦人氏のような煌びやかな絵柄が特徴の袁藤沖人氏の初単行本です
サーカス団を自ら率いる砂漠の国の王子・アムシャスと相棒(?)のランプの魔神・マユ(アーリ・マンユ)
そして砂漠に水をもたらす力を持つというオアシスの姫巫女ソフラープの三角関係が描かれる
珍しいエスニックファンタジーです

電撃大王で連載
恐ろしく緻密な描線で描かれ キャラは比較的華奢な人ばかりが出てくるのが特徴です
砂漠の民のエスニックな衣装から 砂漠の町並みから ラクダのすらりとした姿まで
描写力が抜きん出ている袁藤さんだからこそ 砂漠の国というレアな舞台を描けたのだと思います

お話としては いわゆる三角関係もので あらすじにすると以下のような感じです

王子でありサーカス団の団長でもあるアムシャス
ある日父だる王に呼び出され 砂漠に水をもたらす巫女というソフラープと出会う
その涙は大地を覆うとまで言われる神秘の姫巫女・ソフラープは かつて彼女たちの
不興を買って一国を滅ぼしたとまで伝えられる一族で アムシャスを含めた3人の兄弟を前に
父王は 「彼女を泣かせることができたら 王位を譲る」という
人を感動させることに生きがいを感じているアムシャスは
ソフラープの城下町の案内役として彼女に様々な関わりをもっていく

一方ランプの魔神たるマユ
高飛車な物言いが特徴で とても何百年を生きた魔神とは思えない小娘で
アムシャスが好きなんだけど言い出せない「幼馴染タイプ」とでもいうべきポジションで
ソフラープに何かと世話を焼くようになってしまったアムシャスを見て
心中穏やかではない様子… みたいな感じです

舞台はとある砂漠の国 そしてサーカスで歌と踊りが人の心を動かす話
みたいな要素を入れつつ でも本筋はやっぱり三角関係
絵はとてもきれいで表現力は豊かなんですけれど けれど…
やっぱりちょと物足りない 恋愛マンガでは使い古された三角関係が展開しているだけというのが
どうしても絵の綺麗さだけでは覆い隠せてないというか…えらそうなこと言っちゃいますけど
絵とお話の出来のあまりの落差が 私にびみょーな感覚を抱かせるのかな~と

たとえば話の後半で マユがサーカス団を貶す とある酒場の人間たちに
踊りで感動させようと踊るものの 烈しいブーイングで追い返され
一人の団員の話を聞いて 考え方を改め リベンジを果たす という話があるのですが
初回と二回目との違いというか
「なんやかやあって 二回目はこんなにすばらしくなりましたよ」
と納得させる変化がイマイチ絵に表れされきれてない気がするのですね
一回目の踊りもそれなりだったけど なるほど二回目はここが違う!
という気持ちになれなかったなあ
絵はうまいんだけれど マユのコロコロ変化する表情もとっても魅力的なんですけど…
うーん 惜しい!です


袁藤沖人氏のHP → リンドガルス博物誌
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