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お酒の神様に乾杯!! [コメディ]


お酒の神様に乾杯!! 1 (マンサンコミックス)

お酒の神様に乾杯!! 1 (マンサンコミックス)

  • 作者: 高倉 あつこ
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2011/06/29
  • メディア: コミック


なにかができる側の人は できない側の気持ちをわかろうとしない
できてあたりまえだと思ってる…それって一方通行でわがままだ
好きなのに体が受けつけてくれないツラさなんてわかんねーだろ
オレはそういう人でも飲める…お酒の入口になる商品をつくりたい


古代ギリシャの神々の一柱・バッカス―
彼はぶどうの木の栽培とワインの醸造方法を世に広めた「酒の神様」として知られる…
そして彼を慕う女たちはバッカンテといい、神話の世界では「酒神バッカスの巫女」と呼ばれていた―
「みつけた! 100人目のターゲットは彼に決まりね」
「ハイ ばっちりOKですね」
夜の繁華街―仕事帰りといった様子の美女が二人、会心の笑みで囁きあった。
それは近くの小料理屋から飛び出して、情けなく道端に嘔吐している背広姿の若い男性だった。
「おいおいおいおい 樽川ぁ! 毎度毎度あれっぽっちの酒でつぶれてどーすんだよ!
 それでも実業ビールの営業かぁ!?」
同じ店からその若い男性に向けられたと思しき呆れ声が飛び、ヤレヤレといった様子で
先輩社員と、続いてそれをとりなすようにまあまあと心配顔の女将が顔を出す。
その場でへたり込んでいる若い社員は、ここぞとばかりに説教をたれる先輩に
哀れなほどの空元気を見せてはいるが、傍目にも明らかに酒に弱い様子だった。
「克服させてみせるわ… 必ず!」
威勢よく語っていた先輩に、再びこらえきれずにこみ上げたそれを
盛大にぶちまける様子を眺めながら、二人は誓いを新たにするのだった。
彼女たちは大手ビール会社・実業ビールの大酒飲みとして有名な二人…
しかしてその実体は、バッカスの秘蔵の酒を飲み干して罰として酒がニガテな人間を
酒飲みにするミッションを負わされた、「酒神の巫女」たちだった―

週刊漫画サンデーにて連載。
少女漫画誌で「ハゲしいな!桜井くん」や、青年誌で「山おんな壁おんな」などを
連載されていた高倉あつこさんの新作になります。

今回はお酒のマンガということなのですが、私は酒が苦手です(;´▽`A``
ビールは最初の乾杯のコップ1杯がどうにかで、あとは注がれても手がつけられず、
適当に人の話に相槌をうちつつ烏龍茶と見分けが付かなくなったそれを
最後までキープだけしてどうにかうやむやにしてます。
そんなわけで飲み会も微妙に苦手(;´▽`A``
なんだろうなあ… 全然お酒飲んでも美味しいと思えないし、
ふわふわして気持ちよくなんてならないし、むしろコップ一杯で顔は真っ赤、
頭痛はするしであとは匂いを嗅ぐだけでのーさんきゅーになっちゃうんですよね。
とはいえ周囲の人は良い人ばかりだったので、幸いにして強要されるようなことは
今まで体験していませんが、できれば「美味しい」と言える感覚を味わってみたいとは
ぼんやり思っていたりします。
そんな私が酒マンガ…日本酒の銘柄の一つも知らないし、
もやしもんのお酒に関するウンチクも実感が湧かない私が何故
このマンガを買おうと思ったのかといえば、「お酒を飲めない体質の男性が主人公」
というところに尽きます。
それでいてビールメーカーの社員という、酒飲めませんでは済まされない環境。
そんな男性を酒神バッカスからの命令で立派なウワバミにするべく
同じ会社の社員として働く、実は酒の神の巫女、という美女二人が
鍛えていこうという物語でございます。

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酒の席は嫌いじゃない、むしろ好きなんだけれど、体がどうしても受けつけない。
そんな実業ビールの若手の社員・樽川君。
彼は念願叶って営業部から異動になり、
二人の美女―深見沢さんと水源(みずもと)さんの所属する
マーケティング部に移籍することになります。
社内でも有名な美女と一緒に働ける…というのも異動を願い出た理由の一つではあるけれど、
何より営業として飲み会の席は避けて通れない…ということで、飲んだらすぐ潰れてしまう
彼にとっては、やはりどうしても馴染めなかったのです。
しかし深見沢に「そんなんでいいの!?」と発破をかけられ、酒には滅法弱いけれど
飲めるようにはなりたいと常々思っていることもあって、ビール離れが著しい若者に向けた
新商品開発のプロジェクトに参加しながら、お酒に対して真摯に向き合おうとしていく姿が描かれます。

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お酒を飲めない人の入口になる酒を造りたい―
自身が酒に弱い樽川くんのセリフには、いちいち共感させられました。
お酒が飲める人にとっては美味しくて当然、楽しくて当然―なのでしょうけれど…
樽川くんはそんな酒飲みの人たちの中で、ただ一人、お酒が飲めない人の気持ちを代弁してくれます。
所々で深見沢さんや、可愛らしい容姿はしているけれど酒に弱い樽川君に突き刺さる言葉をズバズバ
投げかけてくる毒舌家・水源さん、そして職場の同僚と様々な酒好きな人たちが
いかにお酒が美味しいものなのかを語るシーンが出てきて
飲めない側の私にいい感じにフラストレーションを与えてくれるのも巧いなあと。

途中、樽川くんが酒が苦手になった理由が明かされるのですが、
ちょっとアレ…?(;´▽`A`` と、それじゃ樽川くんだけの特殊な理由じゃん、と
正直ちょっとがっかりしてしまいましたが、別のエピソードで
「お酒を飲みたいと思う気持ちが解らない」
とこれまたとある苦い思い出からお酒を拒絶する女性が出てきたりして
酒の席でお酒が飲めないコンプレックスが私の中に渦巻いているのか、
やたら肩入れして読んでしまいました。また、ご自身はお酒大好き人間という
作者の高倉さんが多分普段飲めない友人とかからそういう話きいてるのかなあと思えるくらい
ピッタリと、私の中のお酒に対する苦手意識を声に出して言ってくれるんですよね。

img262.jpg

とはいえ、そんな苦手意識を持つ女性を前向きにさせるセリフは
やっぱり酒好きな方の感覚から出る言葉で、それにほだされるなんて…と
その解決方法にイマイチ納得できなかったりはしました。
自らも超前向きにお酒を好きになりたい、と望んでいる樽川君なら
それでも良いのかもしれませんが…飲みたくなるようなぐっとくるセリフではなかったなあ。
とはいえ物語はまだまだ序盤。できれば体質的にお酒が飲めない人が
お酒の味わい方に目覚めるような筋の、納得のできるエピソードが出てくると
いいなあと期待せずにはいられません。
作者さんが酒飲みの代表みたいな人だからムリかなあ…どうかなあ
…ってカンジで不安半分でもありますが。

お酒のマンガではありますが、いつものような味がどうとか、
製法がどうとかそういうのではなくて、お酒が苦手な人がお酒の楽しさに
目覚めていくというアプローチが個人的ドストライクでした。
お酒が苦手ながらもいざという時は前向きにえいやっと飛び込んでいく
樽川君の姿も、自分が苦手だからこそおおっ と思える、皆さんには申し訳ないのですが、
俺得な漫画と言えるかもしれませんヽ(‘ ∇‘ )ノ

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