姫のためなら死ねる [ギャグ]
姫のためなら死ねる (1) (バンブーコミックス WIN SELECTION)
- 作者: くずしろ
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2011/05/07
- メディア: コミック
2人きりの授業をじっとりねっとり おはようからおはようまでお世話するわ
小さきものは みなうつくし―
…と書いたからかどうかは知りませんが、今回ご紹介するのは「枕草子」でお馴染みの
平安時代の有名人・清少納言を主役にしたギャグマンガです。
中流貴族で働かなくても良く、趣味の物書きをしながら過ごすヒキコモリ生活をしていた彼女が、
中宮定子(ていし)の家庭教師としてお側に仕えるようになったというシチュエーションで始まる
4コママンガ。
清少納言はそこで出会った中宮定子のあまりの可憐さ愛らしさに一目惚れし、
以来 この小さな主人にヨダレを垂らさんばかりに萌えまくりながら、
毎日自分の草紙(ノート)に彼女のことを事細かに書き綴る歪んだ愛情を抱くという…(;´▽`A``
まんがライフWINにて連載。
歴史上の実在の人物のイメージを膨らまし、極端なキャラ付けをしてギャグマンガにするお話は、
特に戦国時代の武将たちを題材にしたマンガでよく見かけるような気がしますが、
平安時代の雅な宮中を舞台に描いたものはなかなか珍しく、枕草子を「こう解釈するか!」
という新鮮さがあって拝見してみた次第です。
そういえば同時代の著作として「源氏物語」なんてのもありましたが、
主人にただならぬ愛情を抱いている清少納言(27才)と、そうとは知らず彼女に純粋無垢な
恋慕を寄せる中宮定子(13才)という主従の二人に、清少納言に姉のように接する友人にして
暴走しかける彼女のツッコミ役でもある弁官、そして同時代に生きたあの有名人なども現われ
ボケボケで妙な愛情劇が繰り広げられていく流れになっています。
彼女の著書の中でも主人の中宮定子のことは「素晴らしいお方」として
ベタ褒めていたらしいのですが、まあとにかくその清少納言がさながら
「女の皮をかぶったヒキオタ」な発言を繰り返すから凄い(;´▽`A``
才気に溢れた文化人といった風情はどこへやら、確かにその感性は素晴らしいのですが、
それをまるっと台無しにする中宮定子様への病的なまでの執着。
そうとは知らずに自分を信じきって無防備な姿を晒す主人の姿に
度々血を吐くという萌え狂いっぷり。尋常じゃありません(;´▽`A``
そしてこの清少納言が中宮定子を中心にして、他の女房たちや中宮定子の従妹なども
誰が誰を好きだの、それに伴うごちゃごちゃだのがあって
源氏物語のような雅な色
十二単でボケツッコミという妙なノリがなんとも新鮮でございました。
お話は全て無料公開されていますので、気になった方は是非ご一読ください。
併せてくずしろさんのブログで各話にコメントをつけたエントリーがありますので
ご覧になってみると面白いかと思いますよ。
くずしろさんのblog → JUNK CASTLE
姫のためなら死ねる本編 → まんがライフWIN
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