水面座高校文化祭 [ファンタジー]
「全員参加!雨天決行!雨がふろーと 槍がふろーと
たとえ隕石や恋にふられても 明日は…文化祭当日です!!」
日常の中の非日常
いつもの学校生活から1年に1日だけやってくるお祭り騒ぎ
学校の七不思議たちも幽霊ちゃんもこの日ばかりは楽しんじゃう
そんな慌しくも幻想的な1日限りの物語
good!アフタヌーンで連載
著者の釣巻 和さんの作品はこれが初めてなのですが
「くおんの森」など幻想的な作品を多く描かれる方なのかなと思います
表紙をめくったカラーページには 文化祭前日の夕方の
慌しい学校の様子が描かれています
あちこちで呼び交わす人々の声 そして槌の音
父が装丁家でらっしゃるようなのですが ちょっとした仕掛けがページにされていて
それだけで ぐっ と学校の慌しくも楽しい雰囲気に包まれていくようです
文化祭を取り仕切るは文化祭実行委員長・花屋敷 都
小柄だが誰よりも文化祭に情熱を傾けるこの少女が
毎回祭りの裏側で起こる様々な出来事に出没します
失踪した会長を捜す生徒会の人々
学校中を走り回る猫たち
屋台の焼きうどんを堪能する七不思議のモーツァルトや理科室の人体模型たち
透明人間と女の子の恋物語
学校に隕石を呼び寄せてしまう ちょっと浮いてる転校生とそれを監視する宇宙人
人外含む有象無象が 様々なところで様々な物語を巻き起こして
最後の最後に都が歯切れのよいセリフで場を〆る みたいな形になっています
失踪したまま行方が知れない生徒会長や 最初にぬいぐるみの頭をかぶせられてから
被りっぱなしで全く素顔が出てこない実行委員の副委員長など
謎や伏線が散りばめられていて なんともファンタジー!
お祭り騒ぎが終わるまでのドタバタな物語が あちこちでリンクしていくのも見どころ
カバーを外した裏側まで全身お祭り騒ぎの一冊
こんな文化祭やってみたかったなあ~と思えるマンガです
コメント 0