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僕らのナムコ80'sトリビュートコミック [青春/自分探し]


僕らのナムコ80'sトリビュートコミック (CR COMICS DX)

僕らのナムコ80'sトリビュートコミック (CR COMICS DX)

  • 作者: COMIC RUSH編集部・編
  • 出版社/メーカー: ジャイブ
  • 発売日: 2011/03/07
  • メディア: コミック


ああ…思い出した
高校の頃ゲーセンで「ゼビウス」をやり込まなかったのは
オレには難しくって先に進めなかったからだ


私が初めてプレイしたナムコ(現・バンダイナムコゲームス)のゲームは「ゼビウス」だったと思います。
その頃ゲームといえばハイスコアを狙うものだったシューティング全盛の時代。
連射がニガテだった当時小学生だった私は、ボタンを押しっぱなしにしても連射をしてくれる
垂涎の外付けコントローラー「ジョイボール」を親にねだりこんで一緒に買いに行ってもらいました。
…結局ジョイボールは大人気で手に入らず、諦めようという親に、
しかしあまりの悔しさで「手ぶらでは帰れぬ」と代わりに買ってもらったのが「ジョイスティック」。
そしてそれを活かそうと友人から借りたのが「ゼビウス」でした。
やたら敵の弾速が速く、私の今でも鈍くさい反射神経では1ステージ目のボス
「アンドアジェネシス」が倒せず、程なくして無敵コマンドの裏技を知るまで
ずっと1ステージだけを繰り返し遊んだのを憶えています…(;´▽`A``

「マッピー」「ドルアーガの塔」「スカイキッド」…アクションもシューティングも苦手で
大して先の面まで進めずじまいのゲームばかりではありましたが、
なぜか同じステージを繰り返し遊んでも飽きさせないゲーム性と中毒性のあるBGMが
今でもたまに無性にさわりたくなる魅力に満ちています。
今回ご紹介するのは、そんな80年代のナムコが発売したゲームを題材に、
プロのマンガ家さん達が持ち寄ったトリビュートコミックをご紹介します。

基本描き下ろしなのですが、そのうち2作品だけCOMIC RUSHに掲載。
今回は30代以上のおっさんホイホイみたいな話題になります(;´▽`A``
参加されたマンガ家さんは以下のとおり
ヤスダスズヒト(カバーイラスト)
うめ 押切蓮介 清野とおる 水越保+たかはしまもる
久松ゆのみ 能田達規 道満晴明 雑君保プ
平沢ケンゴ+塚本ミエイ 千翠茉子 ドリヤス工場 片瀬優 冨士宏
それぞれにナムコのゲームの思い出や、ゲームの世界観を
パロディ化したようなショートストーリーなど、それぞれにアプローチは異なりますが
アンソロジーにしては随分と豪華なメンバーです。
そして最後にはゼビウスの生みの親であり、現ゲーム会社の会長でもある
遠藤雅伸さんと、ワルキューレの冒険のキャラデザでも有名な元ナムコ社員・冨士宏さんによる
当時のナムコの活発な雰囲気を感じさせるエピソード満載の対談なども収録されています。

まず口火を切るのは、アツいゲーム作りに命を懸ける男のマンガ
「大東京トイボックス」の作者・うめ(小沢高広/妹尾朝子)さんの
「大東京トイボックス外伝 ファーストキャロット」
東京トイボックスシリーズの主人公・天川太陽が、マンガ本編で
重要な役割を果たす東京・巣鴨のゲームセンター「キャロット」に
初めてやってきた時のエピソードとなっています。
ゲームセンターといえば、当時は薄暗い不良のたまり場で、
学校では近づいてはいけない盛り場として指定され、
そこで遊んでいるのを親に見つかろうものなら、ほとぼりが冷めるまで
お小遣いの差し止めすら覚悟しなくてはならない、でんじゃらすで、
しかしたまらなく魅力的な場所でもありました。
行きつけのゲーセンをPTAにマークされ、代わりに太陽は以前から目をつけていた
「キャロット」に足を踏み入れます。
実はナムコが当時運営していたという「キャロット」。
そこは社会人も通うような、今までの「ゲーセン」とは明らかに雰囲気を異にする
アミューズメント施設でした。
そしてそこで争われている「ギャラガ」のハイスコアランキングもまた、
太陽が今まで経験したことが無いほどレベルの高いものだったのです。
自分はちょっとした腕だと鼻にかけていた太陽の腕前は、
この店のハイスコアの足元にも及ばないことを知り、太陽がとった行動は…
というもの。当時ゲームセンターではその店のハイスコアランキングのようなものが
定期的に貼りだされ、そのスコアを破ろうと足繁く通う常連の姿が必ずあるものでした。
シューティングが苦手な私は、それを横目に観ながら魔界村とかをやっていたわけですが…
とにかくもランキングに載るようになると徐々に店の中で一目置かれ、認められていく雰囲気。
そういう空気もまた、ゲームセンターに通う魅力なんだろうなあと思える作品でした。
このゲーセンに集まってわいわいやる雰囲気は、清野とおるさんの「金!金!!金!!!」でも観られます。

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その他印象に残ったのは、マイナーゲーム「ピストル大名の冒険」の思い出を語る
押切蓮介さんの「脳みそくすぐりゲーム」や、
とある国の王女で、国に侵略してきた敵との「バトルシティー」勝負を描く
水越保さん、たかはしまもるさんの物語「バトルシティー・ウォーズ」は、
ファンタジーの王国のような世界観の中に、勝負することが決まるや
突如出てくる「ゲーム●ンターあ●し」ばりの巨大ゲームとく体。
あの伝説のワザも飛び出すコメディっぷりが面白いです。

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雑君保プさんの「空 バシシ 星」などは1983年秋の渋谷駅・東急文化会館で出会い、
特に付き合ってるわけじゃなかったけれど、館内のゲーセンコーナーで話をする仲になった
高校生の男女の素敵なラブコメ。
能田さんは久方ぶりに遊んだゼビウスに娘さんと一緒に四苦八苦する姿が描かれます。

片瀬優さんの愛らしいワルキューレちゃんや、
冨士宏さんの代表作「午後の国」のエピソードも掲載されている本作。
当たり外れで言えば、どちらかといえばあまり商業誌の中では
当たらない気がするアンソロジーにおいて、思い出補正も手伝って
どれも楽しめる一冊となりました。


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KAI

レビューを読んで、気になって仕方がなかったので買っちゃいました。
ヤンキーに怯えながら、場末のゲーセンに通っていた世代の私は、
あの時代の空気を感じることができて、読み応えがありました。

しかし、meriesanさんは漫画の守備範囲が広いですねー!
購入の参考にさせていただいております。

by KAI (2011-03-05 22:18) 

meriesan

毎度コメント&ご購入ありがとうございますヽ(‘ ∇‘ )ノ
ヤンキーですかあ。私が親に内緒でこっそり通っていた頃はもう見かけませんでしたが、やはりいたんですね。
後に女性でもバイトできる綺麗なアミューズメント施設になるなんて振り返ってみると凄いことですね。

マンガは殆どノリで選んでるので、節操無いとも言えるかもです(;´▽`A``
by meriesan (2011-03-06 04:52) 

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