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主に泣いてます [コメディ]


主に泣いてます(1) (モーニングKC)

主に泣いてます(1) (モーニングKC)

  • 作者: 東村 アキコ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/08/23
  • メディア: コミック


生まれ変わったらブスになりたい
明るくて面白くて 誰からも愛される素敵なブスに


「いいか。今から大事な話するから耳かっぽじってよく聞け。
 …この教室には美人がいる!」
「…は?」
墨田区向島―
東京湾を臨む海沿いの一角にそのアトリエはあった。
オーナーであり「Iの肖像シリーズ」の美人画で著名な青山教授に紹介され、
絵画教室のバイト講師としてやってきた赤松啓介は、アトリエに続く玄関で
腕を組み、仁王立ちするおかっぱの少女に出くわした。
聞けばその美人は、この教室でモデルを務める女性であり、そのあまりの美貌に
それまでやってきたバイト講師達は軒並み一目惚れし、ストーカー化し、人生を狂わせたという。
「覚悟してから入れ」
一方的にまくしたてて、少女は次に続く間に啓介を通した。
そこで啓介が見た者は―

「ホ、ホギャアァァァ…」
子泣きじじいのコスプレをした絶世の美女だった!

モーニングにて連載
「ひまわりっ!~健一レジェンド」や「ママはテンパリスト」など
ものすごい連載本数をこなす女傑・東村アキコさんの新連載となります。
こちらでは以前「海月姫」をご紹介しました。

美人であることは必ずしも幸福だろうか?
この作品はそんな東村さんの小学生時代の経験が反映されているそうです。
絵の賞を取って表彰式に出たあの日、賞状を渡す係りとして立っていた、
明らかに周りの女性達から浮くほどの美人に
「この人、絶対はみ子(仲間外れ)になっとる!!!!」
子供ながらに東村さんは、そう 強く思ったのだそうです。

この物語のヒロインでモデルを務める紺野泉もまた、
その美貌ゆえに辛い思いをしている女性でした。
彼女を見た男性は、誰もが恋に落ちずにはいられないほどの絶世の美女。
本人が気が弱いのも手伝って、彼女は男性のいるあらゆる職場でトラブルを起こしてしまい、
アルバイトすら長続き出来ないというからものすごい。
そんななので、彼女はアトリエの唯一の生徒であり、親友の中学生・つねちゃんに
ストーカー化する男性とのトラブル対策から、バイトが出来ない彼女のために
生活の支援まで受けているというありさま。
そのうえ彼女は、アトリエのオーナーであり、著名な画家である青山仁に一途に恋する
報われない愛人でもある…という救われなさ。
もうどこからどう輪切りにしても「不幸」としか言いようの無い女性なのです。

img439.jpg
彼女は男性の前に出るときは常にヘンテコな変装をします。
その辺の一発ギャグ的なインパクトと、うっかり男性の前に素で出てしまったときの
彼女が引き起こすとんでもないトラブルの数々、そしてその場を切り抜ける
つねちゃんの突飛なアイディア。
そんな不幸体質な泉さんの巻き起こす騒動に、赤松君は巻き込まれていきます。
この本のタイトルにもなっているセリフを言ったときの泉さんには
ちょっとホロリとさせられるのも、今までの東村作品には無かった見所になるのかなと思います。

東村アキコ氏のHP → 想い出迷子
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