パヤパヤNOTE

パヤパヤNOTE 1巻 (ヤングキングコミックス)

• 作者: 後藤 羽矢子
• 出版社/メーカー: 少年画報社
• 発売日: 2011/07/19
• メディア: コミック

『男子諸君!!　断言しよう!!　キミたちがいま一番知りたいことがこの漫画にたくさん詰まっている!!』
帯の文言が煽る煽る　カッ飛ばしてますなあ(;´▽｀A``
水着姿のような姉ちゃんの表紙にこのアオリ文句。
ついでに『※この本はオカズ本ではありません。恥ずかしがらずにレジへGO!!』
なんて書いてあって　余計もって行きづらいっつーの!! Σ(ﾟдﾟlll)ｶｯ
表紙後ろを見ても内容が判るような説明は無く、とりあえず4コマで見かけるような
女の子のカットが載っていたので、まあとりあえずコメディぽいから読んでみるかと
レジに持ち込んだ次第。…別のマンガで挟んでね。
なんだよこの帯。エロ本買うより恥ずかしいよ。

それではカワイイ女の子たちのビューティフルライフを覗いて見ましょう!!
（このエントリーはオカズ記事ではありません　恥ずかしがらずに『続きを読む』をクリック!!）

月刊ヤングキングで連載
著者の後藤羽矢子さんは女性の方で、1995年に成人向け漫画家としてデビューの後、
そのまま成人誌でご活躍しつつも、まんがタイムなどの4コママンガにも進出し、
息の長い人気をもつ作家さんなのだそうです。
そして今回ご紹介する本は、言わば「女性の側の性事情」
…ぶっちゃけて言うとオ●ニーをおぼえた頃の話やエロ雑誌などで性知識を得ていった経験が
赤裸々に語られる羽矢子さん自身の幼少期の思い出を元に描いた実録エッセイなのです。
男子のそういう話は実録ではないものの、それこそ田丸浩史さんの「ラブやん」あたりが浮かびますし、
エロのネタならここでご紹介したものでも「昭和の中坊」とかフェチ路線でいうなら「R-中学生」など
それなりに世に出てはいます。
しかし女性の側ではどうかというと、セックスの話はそれこそゴロゴロしているものの、
オ●ニー話はなかなか見かけないものです。
しかし最近はこういう本とかも見かけるようになって、なんとなく女性の場合は
こういう話を少なくとも男性の見えるところで語りたがらないアンダーグラウンドな雰囲気があったのが
変わりつつあるのかなという印象を受けています。
（逆に男性の側が女性に対して持っている幻想がそういう話を求めていなかったというのも
あったのかもしれませんが）



お話は羽矢子さんが性の目覚めを経験した9歳の頃からを回想するような形で始まり、
それに聴き手役のキャラクター・ヤキコちゃんがツッコミを入れるという体裁。
絵柄は4コマ系の可愛らしいものですが、なんとなく股間をいじったら気持ちよくて…
というリアルなお話。中でも読んでて意外だったのは、その後男性向けのエロ雑誌を
読み漁るようになったり、自分のムネを舐めてみたくなって無理な体勢になって失敗したり、
いわゆるオカズの妄想ネタの話など、どことなく男子と似たようなこと考えてる姿でしょうか。
しかしコメディだからといって必要以上にそんな自分を卑下したりするわけではなく
むしろ「若気の至り」くらいの思い出話風に語られる内容は、
男性読者を「女性もこういうこと考えるんだ」というどこか安堵にも似た気持ちにさせてくれるだけでなく、
おそらく同じ年頃の女の子たちが目にする機会があれば「こんなことをする自分はヘンじゃないんだ」
と思える優しい文体でもあります。可能なら羽矢子さんの幼少期の経験のパートは
性教育の教科書に入れてもいいんじゃないかな。



それ以外にも自分の体のムネやあそこの部分の構造的なお話とか、
男性の性風俗に女性の立場で踏み込んでみた人の体験談とか、
妙に面映い実録リポートがあったりして、シモに特化した話題ではありますが
だからこそ謎に包まれている「人には聞けない」ネタがコメディチックに、でも真摯に描かれています。
いや　なかなか興味深いマンガでしたよ。


後藤羽矢子さんのHP → パソはやの素
Twitterでのつぶやきより女性のエロについての興味深い会話でした
　→ さんりようこ先生と後藤羽矢子先生、エロ4コマについて語る（Togetter）