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夕焼けロケットペンシル [ハートフル]


夕焼けロケットペンシル 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

夕焼けロケットペンシル 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

  • 作者: あさの ゆきこ
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2010/09/22
  • メディア: コミック


だからこの店を あたしにください!!

とある町の小さな文具店
やる気の無い父に代わって小学生の娘・サトミは丸田町文具店の店長になった。
タコの形をしたえんぴつキャップ、怪しいオブジェ状のペン立て、セルロイドの下敷き…
どこか懐かしくも奇妙な商品が並ぶこの店は、しかし客も滅多に来ずに閑古鳥が鳴いていた。
そんな文具店を閉店してガレージにする計画に、サトミが最後まで反対した理由は、
あの夜駆け込んできたお客さんの安堵の笑顔と、
いつか帰ってくると信じた、母を待つためであった。
お客さんの期待に応えるため、手探り状態の小学生・サトミの細腕繁盛期が始まる―!

コミックフラッパーにて連載
近所の商店街にある文具店は、子供の頃の私にとっても実にわくわくする場所でした。
色とりどりの鉛筆やシャーペン、匂いのするけしごむ、
憧れのカンペンケース、すごろくのついたノート… ごく普通の大学ノートもあるけれど、
夏には昆虫採集セットなんて注射器と薬品のついたセットがあったりと子供の目を惹く
おもちゃのような文具が所狭しと並んでいたものです。
この作品は、そんな懐かしい匂いのする町の文具店が舞台です。

何らかの事情で母は家を出てしまい、父はやる気をなくして
日がな一日ネットゲームをやっているという、店は開店休業状態。
母から貰ったロケットペンシルを首からさげ、がんばらない父に
毒づきながらも、いつか母が帰ってくると信じるサトミちゃんが
一所懸命店を切り盛りしていく様子は、
ファンタジーではあるけれども素直に応援せずにはいられません。

店にやって来るのは、漫画の締め切り直前に画材が切れて駆け込んでくる青年。
大学ノートを買いにきた巨乳で美人な大学生のおねーさん。
そして小さな手芸教室で使用する千代紙が欲しいという、近所のおしゃべり好きなおばあちゃん。
なにせ商品も売れ残りまくり、問屋さんとも父が喧嘩別れして以来付き合いの無い中で、
サトミちゃんは地道に要望の品を仕入れ、その注文に応えようと東奔西走します。

一冊150円の大学ノート15冊
お客さんの要望に応じて非常に小額の商品を数日かけてようやっと集めてくる様子は、
問屋のおねーさんが最初にサトミちゃんに投げかけた言葉通り「おままごと」レベルではありますが、
「ウチには今置いてません、ごめんなさい。」では終わらず
「でも近いうちに必ず仕入れます」 と繋げてきちっとそれを仕入れてくるところは、
青年誌で誠実さと勢いが武器の新入社員が活躍するマンガに通じるアツさがあって、
絵柄は可愛らしいのに「おっ?」と思わせてくれます。
そうして最初はお客さんとしてやってきた人たちとの和気あいあいとした繋がりも魅力で、
サトミちゃんが心優しい漫画家のおにーさんを好きになったり
店に来る人たちと集まって鍋パーティをするくだりは、実に庶民的で
思わず微笑んでしまいます(;´▽`A``

img512.jpg
サトミちゃんの望むように母は再び戻ってくるのでしょうか。
そして傾きかけた文具店は活気を取り戻すことが出来るのでしょうか。
サトミちゃんが恋した、あの漫画家青年との恋の行方は…?
毎回変りダネや懐かしい文具も出てくる本作。
がんばりやさんのサトミちゃんが何ともキュートで、
ハートフルコメディが好きな方ならお薦めです。


あさのゆきこさんのblog → そんなつもりじゃなかったんです
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