サイトーくんは超能力者らしい [コメディ]
サイトーくんは超能力者らしい 1巻 (ガムコミックスプラス)
- 作者: いみぎむる
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2011/08/25
- メディア: コミック
みなさんは 超能力を信じますか?
(俺は凡人とは違う―!)
この春 天杜(あまもり)高校に入学した斉藤宗一郎は超能力者であった。
常人では及びもつかないその能力(チカラ)を有する彼は、
ホームルームの自己紹介でそれを惜しげもなく披露する。
取り出だしたるは輝くばかりの1本の真新しいスプーン。
それを彼は全く力を込めることなく無造作に…
く に
とまるで飴細工のようにあらぬ方向に曲げて見せたのだ。
「どうですか?これが僕の力…」
水を打ったように静まり返る教室。そして次の瞬間―
教室は笑いの渦に呑みこまれた。
コミックガムにて連載。
超能力者なんだけど「スプーン曲げ」という地味すぎる能力のために
彼が「凡人」と密かに蔑んでいたクラスメートに手品扱いされ笑い者にされた主人公が、
超能力研究部に集まる他の超能力少女たちと出会う、スラップスティック(ラブ?)コメディです。
このマンガ、何がいいって主人公の性格ですね。
他の娘たちの超能力が「不死身」だの「サイコキネシス」だのと
やたら使いでのありそうな能力なのに比べ、宗一郎はスプーンを曲げるだけ。
けれど彼女たちに対しては同じ超能力なか~まとして決して気後れすることなく、
自分の能力を若干誇大に演出することで自尊心を満たそうとする姿が面白い。
…勿論そんな安い底上げなど屁のつっぱりにもならず、相手をイラつかせて強烈なツッコミを貰ったり、
ヘタするとそれを超能力だと気づいて貰えなかったりする(!)のですが、
表面上はひたすらポジティブに、けれど入学初日に自分の能力を笑われたのが
よほどこたえたのか、時折心の傷として表出してくる人間臭いところが好感触なのです。
力は弱いけど自尊心は強く、ちょっとおだてられるとホイホイ木に登っちゃうあたりとか、
基本ノリが良い所もいいですね(;´▽`A``
超能力研究部に所属する女の子たちもフレンドリーな天然系、気の強いいじめっ子系、
気の弱い無口系と一通り揃っているのですが、
これに宗一郎の悪友とでもいうべき男子2人も出てきてハーレムものっぽいにおいが
若干和らいでいるのもいい感じです。
お話としては1巻は顔見せ的な位置づけにあるようで、最後に引きを残して終わるのですが、
宗一郎のスプーン曲げの能力にどのような活躍を用意してくるのか楽しみです。
いみぎむるさんのblog → meari
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