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弾丸ティアドロップ [青春/自分探し]


弾丸ティアドロップ(1) (アフタヌーンKC)

弾丸ティアドロップ(1) (アフタヌーンKC)

  • 作者: 稲見 独楽
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/10/22
  • メディア: コミック


もしも もしもの話なんてありえないけど…
彼女を初めて見たとき もしも彼女が笑っていたら…僕は彼女に恋をしただろうか?


「あの女はヒットマンだ それも使える人間がごく限られるような超一流のな!!」
七瀬が追い詰めたその男―『馬の骨』はヤケクソ気味にそう言い放った。

盛夏―
蝉時雨の降る中で、高校生の七瀬は彼女に出逢った。
その女性―みゆきさんが働く古書店は、丘の上の大銀杏の下にあって
七瀬はそこにバンドのスコアを探しに来たのだった。
一目惚れだった。
麦藁帽子にワンピース姿で、木陰で本を読む姿に。
そしていつもは快活で悪戯好きだが、初めて逢ったとき頬を伝っていた一筋の涙に…
七瀬は恋をしてしまったのだった。

月刊アフタヌーンで連載。
いやーこの漫画、表紙で損してると思うなあ(;´▽`A``
読み終わった最初の感想がそれでした。
地味なデザインにカラーも微妙。。でも中身はちゃんとした絵なので、
表紙で見送ってしまった方には今一度ご検討頂ければなあと思いました。

お話としてはバンドマンの高校生と美人の殺し屋との恋を描いた作品で、
情熱以外は徒手空拳の普通の高校生である七瀬君が、
みゆきさんの所属する裏社会の人間達から彼女を抜けさせようと奮闘する
青春ドラマとなっています。
ミステリアスな女性に恋をして、裏社会の人々も驚くようなとんでもない行動力で
彼女を奪い去ろうとするお話。枚挙にいとまがありませんが、
男の子心をくすぐるシチュエーションですよねえ(;´▽`A``
ラピュタとか機動戦士ガンダムMS08小隊とかさあ。
とはいえ今回のヒロインは、彼女自身が凄腕の殺し屋なのですが。

みゆきが落としたでかい犬のストラップ付きケータイ電話。
それを偶然拾ったことから、七瀬は知らぬ間にそのケータイを回収しようと躍起になる
裏社会の人間に目をつけられることになります。
秘密を知ってしまったかもしれない七瀬を始末しようとする相方を制して、
みゆきは穏便に済ませようとしますが、逆に七瀬君がその相方を返り討ちにして
「みゆきさんを泣かすな!」と息巻いたりして、自ら彼女の世界に深入りして行くわけですね。

img557.jpg
これが七瀬君の単なる思い込みの独りよがりだと思わせない手段として、
七瀬とみゆきの相方のやり取りを描く合間に、みゆきが哀しい表情をたたえながら
暗殺の仕事をしている様子を同時刻に起こっていることとして挟んでくるんですね。
この辺の見せ方が上手いなあと。
その他の場面でも、度々みゆきを追う七瀬パートと、七瀬を巻き込まないよう雲隠れしつつも、
ちょこちょこ入ってくる七瀬君の自分を想っての奮闘に、思わず頬を赤らめちゃったりして
違う場所で違うことをしている一方の行動が、相手に伝わったりして上手くリンクさせているところが、
住んでいる世界が異なる二人の確かな繋がりを感じさせてイイんです。

ごく普通の少年が、情熱と度胸だけで裏社会の人間と対峙して
無事にみゆきさんと添い遂げることが出来るのか―!?
個人的にはシチュエーション勝ちでこの先も読んでみたいと思わせられた作品でした。
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