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ザ・松田~ブラックエンジェルズ [燃え]


ザ・松田~ブラックエンジェルズ 1巻 (ニチブンコミックス)

ザ・松田~ブラックエンジェルズ 1巻 (ニチブンコミックス)

  • 作者: 平松 伸二
  • 出版社/メーカー: 日本文芸社
  • 発売日: 2011/05/28
  • メディア: コミック


いんだよ 細けぇ事はよ~~~

1980年代初め。
かつてキン肉マンやキャプテン翼、北斗の拳などが連載されていた時期に
「ブラック・エンジェルズ」というマンガが連載されていました。
その物語は弱き者の依頼で悪を暗殺する「必殺仕事人」がモデルで、
それぞれに十字の傷を持つブラック・エンジェルと呼ばれる者たちが
弱者を踏みつけにして世にはびこる外道な輩を暗殺するというストーリー。
そしてブラック・エンジェルたちの中でも主人公を差し置いて人気が高い
「ザ・松田」こと松田鏡二をスピンオフしたマンガが、今回ご紹介する作品です。
キメ台詞は 「いんだよ 細けぇことは!!」
細かいことがとにかく嫌いな男、それがザ・松田!
その手刀は筋骨隆々たる人体をも易々と貫き、無反動砲の砲弾をも素手で止める
彼の生き様は豪快にして爽快!
細けぇ屁理屈をぶっ飛ばし、断じた悪をぶっ潰す!
現代に甦った黒き天使、それがザ・松田!!

別冊マンガゴラクにて連載。
先にバラしてしまいますと、私はブラック・エンジェルズ未読です(;´▽`A``
名前だけは度々耳にしたことがあったのですが、さほど興味を持たなかったのが原因で、
でも本屋で序盤を立ち読みしてその分かり易すぎるほどに分かり易くて、
昨今の人の数だけある正義に自縄自縛になって懊悩する主人公たちを尻目に
「いんだよ 細けぇことは!」
の一言で目の前の悪を躊躇無くぶっ飛ばす。
そんな筋が面白くて今更ながらハマってしまいました。
この「いいんだよ」じゃなくて「いんだよ」って短くするところや、
「細けぇことは いんだよ!」じゃなくて「いんだよ!」で始まるところが
主人公の短気さと豪快さを現す台詞として秀逸なんですよ!

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昭和の刑事ドラマの名作「太陽にほえろ!」で特に人気の高かった
「ジーパン刑事」役の名俳優・松田優作がモデルだそうで、短気ですぐ手が出るが
やたらに暴力を振るうわけではなく、大柄でがっしりした体格で男気にあふれ、
情に厚いという人物像。
空手にも通じていて、それを反映したザ・松田も手刀で人を貫くほどの達人です(;´▽`A``

お話は女性にガチレイプをしてAVに撮らせる権力者のどら息子や、いじめをしていた生徒と
それを黙認していた先生、信者を喰いものにするインチキカルト教団の教祖に
自分の立場を利用して女性に不埒な取調べを行う汚職検事などをブッとばす話など、
弱きを助け、悪を挫く豪快なバイオレンスアクションが魅力のお話です。
お話の中でも特に凄いな!と思わせられたのが、
とあるアメリカの黒人大統領に政治家生命を奪われ、どす黒い憎しみを抱える政治家や
尖閣諸島に陣取る中国人に、酔って暴れるとある尊大な歌舞伎役者など、
雑誌での連載当初まさにタイムリーな時事問題であったろうあの出来事にも、
多少人物の名前を改変しただけでそのままこの物語にでてきちゃったりします。
これがなんというか…いいのか?(;´▽`A`` と思いつつも、
ザ・松田にかかればあっという間に正義と悪との識別完了し、
「この外道が~~!!!」と叫びつつ正義の鉄槌が容赦なく悪をぶっ飛ばす筋が爽快で、
それをなし得てしまうザ・松田に思わず惚れてしまうのです。

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自分の中の義侠心のままに突き進む松田が時折ピンチに陥るところを
本来の「ブラック・エンジェルズ」の主人公である優男・雪藤に救われるシーンも出てきて、
元の話は知りませんが性格が違いすぎる雪藤をいけ好かないヤツと邪険にしながらも
悪を憎む心は同じという深い友情のようなものが透けて見える関係性がまたイイ!
「細けぇものは大嫌いなんだよ~~!」
と叫ぶや自分に向って飛んで来る散弾銃の弾丸を一発残らずはたき落とす
凄まじいザ・松田の戦いっぷりが満載の正統派娯楽作品。
私と同じく敬遠していた方は一見の価値ありですよ~!


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