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アンデッド [ハートフル]


アンデッド (ビッグコミックス)

アンデッド (ビッグコミックス)

  • 作者: 井上 和郎
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2008/11/28
  • メディア: コミック


「死ぬほど好き…」

「ねえねえ知ってる? ネットで盛り上がってる『アンデッド』の話―」
強い未練を残して死んだ人間が 生前の記憶と理性を保ったまま動き出し
思いを遂げようとする…
「美鳥の日々」「あいこら」など 一風変わったラブコメを描いた井上和郎さんの
死から始まる人の「生き様」を描く物語です

週刊ビッグコミックスピリッツで連載 全1巻
少年誌で活躍された氏が 青年誌で連載した作品です
各1話完結のオムニバス形式を取っています

アンデッドとして蘇った各話の主人公達が
見た目は生前と全く同じでありながら 体からは腐臭がし
徐々に腕がもげたりして崩れていく中 思いを遂げようと一所懸命に「生きて」
願いを叶えて今度こそ滅んでいく という筋

第一話は アンデッドになった彼女とその彼氏の物語
5年ぶりの同窓会の席で 互いに好き同士だったと知った二人
初デートに行く途中で彼女の方が交通事故に遭ってしまいます
男性はそれを知りショックを受けますが 翌日彼女が体に包帯を巻いた姿で
男性の家にやってきます 彼女はアンデッドに自分がなったと知らず
ネットの噂を知って 彼女がアンデッドだと気づいた彼は
とにかく彼女に「生きていて欲しい」一心で 陽に当たらないよう部屋に閉じ込め
クーラーでガンガンに冷やしたりして それと気づかせないように
彼女に接していきます…
最後の二人が通っていた学校に 彼女の方が強く行きたいと主張する場面からの流れが
切ない恋の終焉をドラマチックにするわけですね

img260.jpg
この作品 実に惜しいなあと思うのは 青年誌なのに少年誌的な流れであるところです
少年誌で連載されていた方なので当然?なのかなと思いますが
彼らに迷いが無さすぎて それは美しくもあるのですが
青年誌で私が期待したような 「もう一度死にたくない…」というダークさが微塵も無い
皆前向きで爽やかな作品だったことでした(;´▽`A``
個人的にはアテが外れたのですが しかし井上さんのこれまでの作品のカラーを考えれば
井上さんのファンの方には納得のいく作品なのかな と思います

もう一つ惜しいのは この「アンデッド」を「幽霊」に置き換えても問題無さそうなところでしょうか
最終話のタイトルに「DAWN OF THE DEAD」とつけたかっただけちゃうんか
などとちょっと思っちゃいます(;´▽`A``

ゾンビものといえば以前ご紹介した「ZOMBIE MEN」とどうしても比べてしまうのですが
集英社系ちょっとダークでアクションのある漫画なら「ZOMBIE MEN」
サンデーらしい萌え系にちょい切ないエッセンスを加えた漫画が「アンデッド」かなと


井上和郎氏のblog → 生ける屍の夜~井上和郎web日記
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KAI

はじめまして。
スピリッツ読者なので、この作品も読んでいました。
とても好きな作風だったのですが、文中で仰っておられるように、ちょっと青年誌向きではなかったかもしれませんね。

by KAI (2010-06-23 16:34) 

meriesan

初めまして!コメントありがとうございます! そうですね~ 自分としてはダークな感じが気になって表紙買いしたので、中身とのギャップで引っかかっちゃったんですね。表紙をもっと爽やかにしてくれれば頭のダイヤルを切り替えて違和感無く読めたかなと。ちょっと残念なことしたかもしれません(;´▽`A``
by meriesan (2010-06-23 23:03) 

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