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ウィッチクラフトワークス [ファンタジー]


ウィッチクラフトワークス(1) (アフタヌーンKC)

ウィッチクラフトワークス(1) (アフタヌーンKC)

  • 作者: 水薙 竜
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/11/05
  • メディア: コミック


どうしてこんな事になったのかわからない 突然襲われ 突然助けられた―

気がつくと僕はお姫様だっこをされていた―
僕を抱き上げているのはクラスメートで、なぜか魔女がするそれに良く似た黒いとんがり帽子と、
昼間なのに闇が溶け出したかと思えるような、漆黒のマントを羽織っている
火々里綾火(かがりあやか)さん。
彼女は均整の取れたモデルのような体型とクールなルックスの持ち主で、
校内にファンクラブが存在するほどの有名人だ。ついでに言うと親がこの学校の理事長らしい。
教室では机が隣り合わせではあるものの、互いに積極的に話をすることは無く、
専ら休み時間などは彼女のファンが取り巻いて、
むしろ僕は近くで窮屈な思いを余儀なくされているほどだ。
「暴れると落ちるわよ」
我に返り火々里さんの言葉に思わず下を見ると、彼女は校舎の最上階ほどの高さに浮かぶ
空飛ぶ箒の上に器用に立っていた。
「!?」
目も眩むような高さから見下ろすと、そこには先ほど突然僕の頭上に降ってきた
校舎の時計台だったものの残骸が、猛烈な煙を舞い上げている。
「たっ たっ 大変なことになってるよ中庭っ」
信じがたい光景に、僕はすっかり取り乱し思わず彼女に抱きついてしまう。
「ごっごめん!」 涼しい顔の彼女に抱え上げられながら、こんな状況なので離れることもできず、
僕は目の前の彼女からほんのり香る良い香りに内心どぎまぎしながら
続いて上空から現れた、まるで甲冑を着た兎のような風体の「敵」から
ひたすら守られることになるのだった―

good!アフタヌーンにて連載。
秩序と混沌―
二つの陣営に分かれて争い、なぜか混沌の魔女達からさらわれそうになる
ヒロインの少年・多華宮(たかみや)君と、
それを阻止せんと圧倒的な炎の力をもって、次々とやってくる刺客の魔女達を撃退する火々里さん。
概ねそんな感じの魔法バトル的なマンガのようです。
いまやどこの世界からか、可愛い女の子がやってきて主人公を守るというシチュエーションは
それこそ枚挙にいとまが無いわけですが、これほど(見た目にも)頼りがいのあるガーディアンは
そういないんじゃないでしょうか。

このマンガの購入の動機になったのは、そのアクションシーンのダイナミックさでした。
まるで式神のように次々と鎧を着た兎みたいなものをものすごい数作り出す敵の魔女の魔法や、
能力を解放していくと火々里さんの全身が炎と化していくと共に、
なにやら暴力的な顔つきをした精霊のようなものがあちこちに出現してきて、
クールな表情で圧倒的な力を使いこなす、火々里さんの強さを示す演出として機能しています。
端的に言うと美少女を使った少年マンガ的なというか、
ぶっちゃけ中二病的な興奮を誘うんですね。(;´▽`A``


img581.jpg
お話としては1巻は、次々と多華宮君を奪おうと襲い来る敵を、火々里さんの圧倒的な力で
退けるというものに終始しており、軽く両陣営の役割は語られるものの、
「何故多華宮君をさらおうとするのか」などの謎は謎のままで終わっています。
ひたすら守られるだけだったヒロインwの多華宮君が、火々里さんの力になりたくて
行動を起こすなど、物語は次の巻で動いていくと思われます。
この少年漫画的なバトルシーンと、時折火々里さんのクソ真面目なんだけど
どこかズレたやり取りが楽しめるかどうかが、
このマンガの評価の分かれ目になるのではないかなと思います。


水薙竜さんのblog → Never send sheep to kill a wolf
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