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ざんねんなこ、のんちゃん。 [コメディ]


ざんねんなこ、のんちゃん。 (ヤングチャンピオンコミックス)

ざんねんなこ、のんちゃん。 (ヤングチャンピオンコミックス)

  • 作者: 吉沢 緑時
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • 発売日: 2008/09/19
  • メディア: コミック


えーせーへぇええぇ

戦争・自然災害・DV・いじめ・レイプ…
それらによって受けた大きな精神的ストレスを心的外傷、トラウマという―
そもトラウマは、先に挙げたような言わば特殊な状況が生み出す特異なものであろうか?
否。
私たちが何気なくおくる日常の中にも、たちまち私たちを恐怖のどん底に叩き落す、
トラウマの芽は潜んでいるのだ。

ここに一人の少女がいる。名前は竹ノ内のん。
素直で明るい性格で、ありていに言えば美少女と言える中学生だ。
だがしかし、彼女が呼び寄せるちょっとした不幸と、思春期特有の豊かな想像力が、
無垢な彼女の日常をたちまちムンクの「叫び」へと染め上げる…
気をつけねばならない。
これから語る彼女が体験した恐怖の日々は、決して他人事ではない。
今これを読んでいるあなたにも ほら―
恐怖はすぐ目の前にあるのだ…

ヤングチャンピオンにて連載。全1巻。
今回ご紹介するマンガは、ジャンル分けを迷いました。(;´▽`A``
偶然某古書店で出会ったこのマンガ、これはちょいと凄いです。
可愛くて良い子なんだけど、ちょっと他人より感性と想像力が鋭過ぎる彼女が、
何気ないちょっとしたことで追い詰められて、それがトラウマになってしまう
多感な女子中学生・竹ノ内のんちゃんの精神世界を描いた恐怖コメディ(?)です。

箸が転がっても笑っちゃうお年頃の彼女。
しかし彼女にかかれば、箸が転がったらトラウマになってしまいます。
例えばテスト中―
彼女は自分の名前を書こうとしたとき、うっかり「竹」の字をド忘れしてしまいました。
「あれ?」
今まで当たり前に書けた漢字を忘れること、それ自体はそうおかしなことではありません。
しかし彼女は自分の忘れた「たけ」の字を思い出そうと、
テストそっちのけでそりゃもう必死に…必死に思い出そうとするのです!
「え?あれ?なんで…?」
「え? え?…」
似たような形なんだけど、なんか違う。
しまいには「たけ」の絵を描いて、そこから象形文字よろしく漢字に戻そうとする…けど上手くいかない。
もうテスト用紙にびっしり。
たけの字の「ようなもの」が書き殴られるのです。
ナゼ? 何故?? なぜ思い出せないの…!!??
ゲシュタルト崩壊を起こし、パニック状態の のんちゃん。
この一人追い込まれ具合がとにかく鬼気迫る!
その後家に帰ったのんちゃんはすっかり放心状態になって、
ひたすらノートに「竹」の字を書き連ね続けるという…
実は更にそこから追い討ちがきてオチが付くのですが、
そんな感じで毎回のんちゃんが日常のちょっとしたことを気にし出して
それがどんどんどんどんエスカレートして、時にはちょっとした不幸も追い討ちをかけて
彼女が酷いめに遭って終わる物語です。
「ええっ!?こんなことで…!??(;´▽`A``」
ていうことがきっかけになることが多いのですが、
もうとにかくその追い詰められている時ののんちゃんの様子が凄すぎて、
同じ状況になったらこれを思い出して軽くパニックに襲われそうな、そんな迫力があります。

img740.jpgimg741.jpg

読んだら思わず
「ねぇよ!(;´▽`A``」
と突っ込みを入れると思います。
でも読み終わった後、彼女のあまりの追い詰められっぷりに
大したこと無いと思っていた事がなんだか空恐ろしくなってきてしまうような感覚。
それは「怖い!怖い!」と怯える人がいるから、
夜のトイレが何となく怖くなってしまうような感覚に似てるかも。
他の方の「なんでこのマンガの続きが無いんだ?!」という感想をお見かけしましたが、
全く同感です。(;´▽`A``
怖くて痛いコメディ、面白かったですよ~


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