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ガール・デバイス [SF]


ガール・デバイス

ガール・デバイス

  • 作者: 杉山 実
  • 出版社/メーカー: 青林工藝舎
  • 発売日: 2011/03/30
  • メディア: コミック


私はあなたを決して許さない

「あれが地球…」
遥か未来の物語―
火星を出発した宇宙船団は、その日遂に彼らの母星「地球」にたどり着いた。
「これより『第七次地球奪還作戦』の開始を宣言する!!」
各船に「人類回復議会長」の訓示が響き渡り、アルファたち乗組員は一斉にあわただしく動き出す。
彼らの目的は一つ、かつて人間が支配していた地球を、やつらから取り戻すことだ。
彼らはそのために過去6度挑んで、6度敗れてきた。
「なあに心配するなって6回も失敗してんだ。1回ぐらい成功するさ」
浮かない顔の少年・アルファを励ますように、長身の同僚・ベータが軽口を叩く。
そう、今度こそ成功させなければならない。彼らに「次回」は無いのだから…
ゴゴゴゴ…
突如彼らの乗る戦艦が激しい揺れに見舞われる。
「何事だ!!」
すかさず艦長の怒号が飛ぶ。
しかし索敵班が状況確認をするまでもなかった。
戦艦の壁一面を覆う強化ガラスの向ういっぱいに、それが現れたのだ…
それはまるでセーラー服を着た巨大な女子高生だった。
クセのないストレートの黒髪、穢れを知らぬかのようなその顔立ちはしかし、
膝から下がまるでロケットのようになって、彼らの船団にたちまち肉迫してきたのだ!
…そう。彼らの敵は、巨大で奇怪な無数の少女たち。
人はソレらを「ガールデバイス」と呼んだ―

アックスにて連載。全1巻。
これほどまでに独「走」的な作品はなかなか無いのではないでしょうか。
ブリキのおもちゃを思わせるロボットに変形する宇宙戦艦。
バイク形態からパワードスーツのようなバトロイド人型形態に変形するメカ。
緻密に描きこまれた線の、密度の濃いこと濃いこと(;´▽`A``
そして主人公達が地球奪回のために戦う相手は、顔立ちこそ美しい微笑む少女達のそれだが、
全身にびっしり顔が並んでいるもの、体の一部から機械のような地肌がのぞいているものなど、
そのグロテスクな画が、観る人によってはトラウマになりそうなくらい
インパクトの強いものとなっています。

img942.jpg

お話自体はそれほどフクザツなものではありません。
かつて突如として地球に出現し、たちまち人間を宇宙に放逐して彼女達の星に仕立て上げた
「ガールデバイス」を停めるため、地球に降りて地上の大穴に侵入し
彼らのボス的な立場のファーストガールを破壊する…というもの。
ガールデバイスの中には、足の代わりにロケットになっているもの、
巨大な芋虫の先端に女の子の顔がついてるもの、
巨大な鉄骨の鎌のような四肢で歩き回り、「ワン湾!」と犬の泣き声のようなものを出すものなど
どれもこれもが奇怪極まる姿で描かれます。
始めは大船団だった奪還作戦のメンバーも、次から次へと
ガールデバイス達の餌食にされてしまいます。
それでもなんとか地球に降下したはいいものの、そこは彼女達の巣窟のような
状態になっていることに唖然としながらも、アルファたちはグロテスクな少女達を打ち倒して、
その過程で「ガールデバイス」なる少女達の生まれた理由、
そして自分がナゼ選ばれたのかを知ることになるのです。

img943.jpg

この絵柄は強烈に好き嫌いが出るでしょうけれど、もうとにかくインパクトがある作品ですよ~


杉山実さんのHP → ミノルランド
杉山実さんにインタビュー(2008年11月)→ クリエーターインタビュー
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