まんがの作り方 [恋愛]
「そうだ森下 私と付き合っちゃおうか」
19歳 夢を諦めきれず再起を誓った
漫画家志望の元・漫画家 川口さんと
今をときめく売れっ子漫画家で
川口さんを慕う現役女子高生 森下
女性同士の二人が付き合うことになったのだけれど
川口さんには森下と付き合うことで 今売れセンの「百合マンガ」を描いて
漫画家に返り咲く という下心があるのでした―
月刊Comicリュウで連載
第2回「龍神賞」で銀龍賞となった作品です
繊細な描線で 背景は少ないものの
だからこそ人物が 特にその瞳が引き立つ絵を描かれます
黒髪の川口さんのほつれ毛も妙にセクシー
さて ぶっちゃけマンガのネタにと
かる~いノリで森下と付き合い始める川口さん
しかし「先輩に会えるためなら原稿を落としてもいい」
とまで言い放つほど一途に慕う森下は
川口さんがなかなかうまく漫画が作れずに
軽く弱気な発言を放つたび
びっくりするくらい熱烈な激励を送り続けます
このくだりが掛け値なしに川口さんを好きなんだなあ~と
感じられてとても気持ちが良い!
自分の作品を熱烈に評価してくれる人が近くにいたら…
これは恋が始まっても不思議は無いなあと
思わせられる説得力があります
ターニングポイントは最終7話
森下と付き合ってはみたものの
中々マンガのプロットに繋がらず焦っていた川口さん
一緒にお昼ご飯で入った とあるファミレスで
「自分の描きたいマンガ」について話題に上ったとき
「その時自分が一番描きたいと思っているものです」
と即答する森下に川口さんがはっとさせられます
「とにかく漫画家に」という気持ちだけがあって
目的と手段が入れ替わっていることに気づかされるのです
これを受けて次巻 川口さんはどんなマンガを描いていくのか
帯には「百合漫画」であることが強調された文言がありますが
とんでもない! 立派なまんが道ですよ
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