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ケンペーくん [コメディ]


ケンペーくん 増補新装版 (fukkan.com)

ケンペーくん 増補新装版 (fukkan.com)

  • 作者: ならやたかし
  • 出版社/メーカー: ブッキング
  • 発売日: 2007/05/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


それでもやらねばならぬ 明日の日本のために!!

現代の日本は乱れている!!
かつて幾多の英霊達が命を懸けた皇国に、はびこる悪を正すため
現代に甦った憲兵大尉・南部十四郎、人呼んで“ケンペーくん”!
憲兵腕章着用の将校軍衣に戦斗帽(せんとうぼう)、キラリと輝く憲兵徽章。
腰には愛用の軍刀と十四年式拳銃を佩き、世を乱す悪を片っ端から斬って捨てる!
人や祝えよこの快挙! ケンペー再びこれにあり!!

漫画エロスペシャル 漫画ソフトスペシャル ミリタリー・クラシックス誌などで連載。
始めは1988年(昭和63年)頃、18禁ものの漫画誌の一角で連載され、
エロとは全く無関係の、終戦間もなく亡くなったかつての憲兵さんが現代に甦り、
勉強もせず遊ぶことしか考えない若者や、権力を振りかざす大人たち、
成人式で無法をはたらく新成人など、世を乱す悪を次々と斬殺、銃殺、
果ては大戦時の日本の兵器で一掃する、という物語が「妙な爽快感を生む」
ということで大人気だったというカルト的漫画をご紹介します。

この作品を私が知ったのはほんの2日前。
官能小説家烏賊川遥のかなしみ」をご紹介した際、
カバー下のおまけ4コマで、著者の蒼崎直さんが
この漫画を読んで衝撃を受ける、というお話が載っていて
強く興味を惹かれたので読んでみました。
左右の話をすれば明らかに右な思考と道徳観全開で描かれた現代の世直しマンガ的な本作を
ナゼ蒼崎直さんが、どうして「~烏賊川遥のかなしみ」に掲載したのかといえば、
実は「ケンペーくん」の著者である ならやたかしさんは、官能小説の大家・睦月影郎さんの
別名義だったから、という繋がりからであるようです。

「心正しき大和撫子は、結婚するまで清い身体でいるものだ。
 処女と人妻以外は、みな娼婦、と心得よ。」

世直しのため現代に甦ったケンペーくん。
その倫理観は戦時中の強烈に禁欲的で、お国のためにならない自分勝手な行動は一切赦しません。
蒼崎さんの4コマで挙がった上記のセリフなども、今の私達の感覚から言えば
随分極端に映りますし、中には眉をしかめる方もいらっしゃるかもしれません。
個人的にも共感はできなかったのですが、極端にアホで他人に迷惑をかけまくる人などを
バッサリ斬り捨て、不良グループが大量にお礼参りに来ようものなら
零戦持ち出して空爆したり、戦車で容赦なく轢き殺したりともう交渉の余地の無い
実にミもフタもない圧倒的な軍事力で鎮圧するのです。
要は著者のならやたかしさんが抱く現代の日本の乱れとなっている元凶(…特に頭の悪いサーファー)を
ケンペーくんという姿を借りて斬り捨てるという微妙にオ○ニー的なマンガでした。(;´▽`A``

img663.jpg
電車内で女性に嫌がらせをする男は死刑!
結婚前に処女を捨てたる女も死刑!(女子大生は退学)
ケンペーくんを侮辱したる者は銃殺!
乱交パーティに乗り込めば手当たり次第死刑!
国民を堕落させる外国人は死刑!
もう次から次へと斬殺・銃殺していく様は確かに分かりやすくて、
自分勝手なエゴの塊として描かれる相手に問答無用で天誅を食らわす筋は正直面白い。
それまで日本国憲法に傾倒していた青年が、ケンペーくんに感化されて
いきなりそれまでの大学を退学して防衛大学校に入りなおしたりする超展開も面白いです。

お薦めする…とはいえません。
しかし私からは「偏った」と見えるこの強烈なメッセージ性が、
読んでいて面白かったことは紛れも無い事実です。


ならやたかし(睦月影郎)さんのHP → 睦月影郎ホーム頁
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