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さばげぶっ！　[コメディ] [編集]

作者: 松本ひで吉
出版社/メーカー: 講談社
発売日: 2011/06/06
メディア: コミック

ダイナミーーーック　エントリーーー!!!

転校生のモモカは15才の女子高生。
転校慣れしている彼女は、転校初日の自己紹介も嫌われないよう無難にこなすが、
内心は平々凡々としてシゲキ的ではないこの転入先に毒づいていた。
そんなモモカが偶然校内で彼女と再開して事態は一変する。
それは今朝方通学の車内でチカンに遭っていたモモカを（結果的に）助けた張本人！
腰まである流れる髪と凛々しい顔立ち、そしてチカンに突きつけたベレッタM92F―！
駅員に連れ去られたのはむしろ銃を振り回した彼女の方だったけれど、
彼女こそサバゲー部の部長にしてこの学園の女子たちのアイドル・鳳美煌（おおとりみおう）だったのだ。
モモカに銃の素質があると見抜いた美煌は、それからサバゲー部への入部を執拗に迫る―！
少女コミックで異色のサバゲーマンガ。
一クセも二クセもあるサバゲー部の面々とのシゲキ的な部活ライフが始まる…！！

月刊なかよしで連載。
著者は少年誌の月刊少年ライバルで「ほんとにあった！霊媒先生」
というマンガを連載中の松本ひで吉さん。著者近影を拝見すると女性の方なんですね。
最近は少女マンガでも時折変化球的なマンガが掲載されるのを
ちらほら見かけるようになりましたが、それにしてもサバゲー…(;´▽｀A``
なんだろ…随分ニッチなところを攻めてきたなあという感じです。
思わず本屋でまじまじと表紙を見返してしまいましたが、
「松本ひで吉が、少女まんがに殴りこみ☆」
とか帯に書いてあって間違いではないようです。

内容としてはシゲキ的なことに餓えていたモモカが、
やたら美しい顔立ちのキメ顔なんだけど、全身アーミールックで固めちゃうような
サバゲー部部長・鳳美煌に付きまとわれたり個性的な部員の面々と
わいのわいのと大騒ぎするコメディです。
一応少女まんがらしく定番の「転校生に対する陰湿ないじめ」みたいなのがあるのですが、
それを解決するのにかこつけて、美煌がモモカを罠にハメてサバゲー部への入部届けを
させてしまったりとあっけらかんと終始ハイテンションなノリが特徴です。

著者の松本さん自身は少女まんがを描いたことも初めてならば、
サバゲー自体も初めてだそうなのですが、花柄や星のトーンなどを多用した絵柄は
担当編集さんに「こんな無理して少女漫画ぽくしなくていいよ」と言われるほど
違和感が無く、銃器の絵がアングルによっては微妙に違和感があったりとかするものの
サバゲー部の女子たちの間で「シモ・ヘイヘ」（射撃の腕で有名になったフィンランド軍人だそうです）
の名がさらっとでてきたり、あまりクドくはない程度に専門用語が出てきて「うぉっ！？」となります。

しかしさすがに可愛い兎ちゃんがで出てくるからと言ってCat Shit Oneは女の子受けしづらいもの。
絵柄だけではなくコミックの中には小さな女の子向けのお話が随所に盛り込まれています。
その一例が　「（アーミールックの）ファッション対決」！！
サバゲー初心者のモモカのために、一揃い装備を買いにやってきた専門店で、
偶然別の高校のサバゲー部男子3人組と対決になるのですが…
いやーこの男子3人組が後でも出てくるのですが、同じレベルのおバカでいいんですよ～
妙にクォリティの高いアニメ絵調の表紙ではモモカがなにげにデコった銃を持っていたり
変なカモノハシのマスコットキャラクターが出てきたりと飽くまでポップでライトに、
ミリタリーやサバゲーの用語やアクションはさらりと流すかギャグに使う程度で纏めています。
そこが男の身としては物足りないところでもあるのですが、美煌の熱血指導で練習風景は
かなり本格的な（軍事？）訓練をやっている描写がありますし、2巻の予告では
「サバゲ部　本格始動！？」
ともあるので、次は本格的なサバイバルゲームが始まるのかと思われます。
しかし飽くまでも少女コミック…　荒唐無稽にならない程度のコメディになってほしいのですが、
そのバランスをいかにとってくるかが楽しみです。

一話おためし → 「なかよし」公式ホームページ

2011-06-07 01:00 nice!(1) コメント(2) トラックバック(0)
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