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てんむす [燃え]


てんむす 1 (少年チャンピオン・コミックス)

てんむす 1 (少年チャンピオン・コミックス)

  • 作者: 稲山 覚也
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • 発売日: 2011/06/08
  • メディア: コミック


んっまいよ~~~!!

(な、なんだてこのド素人は―!?)
結日高校食い道部2年、荒木遊はあまりにも予想外の展開に衝撃を受けた。
食い道部―すなわち大食い競技を制することを目的とし、その練習代わりに
「時間内に食べられればタダ!+特典」を掲げる、とある商店街の蕎麦屋が繰り出した
実に14人前の蕎麦。それに一定のペースの死守と、計算され尽くした身体コントロールを
駆使して挑む自分の横で、同じ大食いチャレンジを名乗り出た、同じ高校の1年とおぼしき
お団子頭の少女の素人丸出しの食べっぷりが、何故か遊の目を捉えて離さないのだ。
その少女はタライのような巨大なせいろに積み上げられた蕎麦を、
なんの身構えもせずおもむろに箸を伸ばすとたっぷりそばつゆにひたし、
一口すするごとによく噛んで味わった上に「んっま~~い」と感嘆の声をあげる。
それではとても時間内に食べきるどころか、すぐにも満腹になって完食すらも危うい…
そのあまりの無防備過ぎる食べっぷりに
(素人が―!)
と内心鼻で笑っていた遊は、程なくしてその予想外の展開に混乱することになる。
少女は箸が進むにつれて一向にそのペースが衰えるばかりか大食いのノウハウを研究し尽くした
自分よりも早く、僅か5分でノルマの半分の7人前をクリアして2皿目に手を伸ばしていた。
そして何よりも、スタート直後からずっと変わらず、心の底から美味しい蕎麦を堪能している様子の
少女の姿に、何よりも驚嘆させられたのだった…。

かつて豊穣の神より授かりし実りに、“天娘(てんむす)”と呼ばれる巫女たちが
感謝を捧げるために行ったとされる祭祀「大食い競技」…
これは 天目指し食の道を駆ける少女たちの物語―

週刊少年チャンピオンにて連載
ヤセの大食いの女子高生がひたすら食べまくるマンガ…
だけかと思いきや、テレビ東京が主催で大食いを競う「元祖!大食い王決定戦」の協力を得て
描かれているマンガだそうで、いわゆる「大食い競技」をテーマにしたマンガのようです。
いや~ これはイイですよ!
食べるマンガと言えば、その道では土山しげるさんが大変有名で、
大食い分野では「大食い甲子園」という作品が出ていますが、こちらは美少女が主人公の
大食いマンガ…というポジショニングになるのでしょうか。
その手法は「スポーツマンガ」のそれで、読後は何故か不思議と
スカッと爽やかな気分になるというか…(;´▽`A`` いや、別にスポ魂モノというわけではなく
むしろ逆なんですけど、とにかく主人公のお団子頭が可愛らしい天子ちゃんが
美味しくてたまらないといった表情で次々と食べ物を胃袋に収めていく様が
やたら清清しいんです。

img192.jpg

お話としては年に1度の全国規模で行われる大食い競技に出場する為
食い道部に集まった面々が、とんでもない大食いの天子ちゃんを加えて、
様々な大食い対決に挑んでいくという物語。
さすが大食い大会番組を作っているテレ東が関わっていることもあってか、
自分の満腹中枢をいかにコントロールして食べ物を腹に入れるかについてのノウハウが
このマンガで色々と出てきます。それらを駆使していかにもヤセの大食いといった風情の
可愛い女子高生たちが大食いに挑むわけですが、それを尻目に天子ちゃんは少なくともこの1巻では
全くそのノウハウを意に介さない、スポーツで言えば「天賦の才」を持った
別格の存在として描かれます。
いきなりそこらの大食いキャラや普段から大食いの「練習」を欠かさない
食い道部の面々を驚嘆させる実力を持ち、なおかつそれが嫌味にならないのは、
なんたって食べることを心の底から楽しんでいる天子ちゃんの
至福の笑顔に負うところが大きいのです。

img194.jpg

大食い、特に競技となると、あまり良い顔をしない人もいます。
いわゆる食べ物を強引に胃袋にねじ込むような姿が、食べ物を粗末にしているようにも見え、
抵抗感を感じるのです。事実TV番組で大食いタレントとして売っている人が、収録後に
密かに食べたものを戻している、みたいな話は必ずついてまわりますし、満腹感に耐えながら
食べ続けなければならないその姿が汚いものになってしまったり、食べ残しがあれば
それがすなわち無駄になることにやはり贅沢感は否めません。
いわゆる競技として、その大食いを究めていこうとする技術論に陥ってしまいがちな流れへの
アンチテーゼとして、天子の幼馴染として出てくる蕎麦屋の息子が、
天子が食い道部に入ることに内心快く思っていない心境を吐露するシーンがあったりもします。
また、図抜けた大食いヒロイン・天子ちゃん自身も、大食いであることがもとで
心の傷を負っていたりして、その功罪の部分も描かれていきます。

大食い競技を題材にしたあれこれを描いてはいるものの、
その根本は美味しいものを食べることへの喜びであることを、
ヒロインの天子ちゃんは体現している気がします。
単純に「美味しそうに食べるヒロインていいよね!」と声を大にして言いたい。
そんなマンガでございました おすすめです!
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リュートなおき


チャンピオン41号見ました!買いました!

天子ちゃんの「メローン!」というのびのびとしたフキダシ外セリフに思わず
メロンが、スイカより食べたくなりました。

焼肉のにおいはにおいそれだけで我慢できる人がいるようでも 1/2カットメロンの、ラップからもれだすいい
においには、僕は敵わないようです。

ところで、お茶をにごす上に水をさすようなはなしですが、
世の中には、天子ちゃんとは逆に、なにも食べずに生きられる人が、いるらしいです。
たしか、「ジャスムヒーン」さん、と。

それより、「大食い」であって、「早食い」でない話も観てみたいものですね。この作品には。
ゆっくり食べれば、満腹感も得られ、消化にもいいのですから。

さらにどうでもいいことですが、アスファルトの路面では
昔やわらかい土の上を歩いてた時代と比べて、地面との反発が強く、足首がかたむいてしまいやすいと2011年壮快6月号に「福島 直」さんがおっしゃってました。
特別なインソールがあれば大丈夫らしいですが。
たしかバイオメカニクスという2940円するもの。
 
壮快5月号では 脳トレは、しないほうが脳にいいとか。
 


by リュートなおき (2011-09-20 00:10) 

meriesan

コメントどもです!( ´ ▽ ` )ノ
メロ~ンていいですよね。まさにメロンを想起されましたか!w
>「大食い」であって、「早食い」でない話も観てみたいものですね。
そですね。この先の展開に期待したいですね!
by meriesan (2011-09-21 08:23) 

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てんむすで検索すると、
この糞キモオタ臭い絵が大量に出てきてすっごい邪魔です。
画面が汚い。
by お名前(必須) (2013-07-03 19:37) 

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