うさくんの脳みそやわらかい

うさくんの脳みそやわらかい (DCEX) (電撃コミックス EX 138-1)

• 作者: うさくん
• 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
• 発売日: 2010/05/27
• メディア: コミック

もう何からつっこんでいいかわかんねーよ!!!

一見ハートフルで可愛らしい萌えキャラクター…なのに烈しいボケツッコミ。
てっぺんハゲでどじょうヒゲ、だけどつぶらな瞳の社長…なのに2コマに1回はツッこんでる。
そんなハイペースなやり取りが展開する、 うさくんのギャグマンガをご紹介します。

電撃大王、もよりにて連載。全1巻。
ロリっぽいキュートな絵柄ながら、それを逆手に取った良い意味で台無しな感じの
ギャグが炸裂するショートコメディ集です。
なんとなく人気の漫画家さんであるらしいことは存じ上げていたのですが、
購入の決め手となったのは私が毎回拝聴している「アマゾンプロダクツ　遊びのラジオ」
というポッドキャストで2010年のベストコミックの一冊として紹介されたことでした。

お話は電撃大王では「うさくんの脳みそやわらかい」というタイトルで、
もよりでは「こころこんにゃくのお時間」というタイトルで、
ゲーム会社「にゃん天堂」の社長のもとに、毎回「斬新な」アイディアで作られた
ゲームの試作品を社員が持ち込む、というシチュエーションで始まるものや
とある田舎の娘二人が東京のコミケに行くためにバイトをする、というものを中心に
それ以外にも単発でおつむのネジがゆるゆるなカンジのギャグ漫画が描かれます。



成人向けマンガ家の顔も持つ うさくん。
なるほどと納得できるロリロリな絵柄なのですが、凄いと思うのが
その絵柄を活かせばエロコメな展開が可能であるはずなのに、
そんな期待を逆手に取って、アホな子がボケてボケてボケまくって
おかしな方向に話を転がしていってしまう王道なギャグマンガに終始しているのが斬新です。
たまにヒロインが一瞬で全裸にさせられるようなシチュエーションのものがあっても、
エロスな方向に一瞬でも期待したこちらをあっさり裏切って台無しにすることで
笑いの方向に持っていく展開が、いっそ心地よいんですよね。
ああ、なんだろうホント。
この萌え絵でどろっとした毒のあるボケボケな展開。
うさくんならでは、という他ではなかなかお目にかかれないギャグマンガではないでしょうか。



うさくんのHP → 内緒のうさぎ小屋