エスニシティゼロワン [SF]
エスニシティゼロワン 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
- 作者: 多田乃 伸明
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2011/02/23
- メディア: コミック
はー…馬鹿だわコイツら…知れば知るほど理解出来ない
地球規模の気候変動、人口増加、飢餓に戦争…
人類はそれらの悪環境から身を守るため、完全なる秩序のもとに統制された街―
『囲郭都市』をつくりあげた。
都市に住む私たちは「人間工場」によって人口が厳密に管理され、
一人ひとりに父であり、母であり兄弟ともなる電子家族のパペットがつく。
彼らの助言に従わず、秩序を乱すような行為をする者は「人権ポイント」が減り、
それまで無料で利用できていた都市機能に制限が付いたり有料化したりする。
そうして0になるとこの楽園を追い出されてしまうのだ。
私が学校で彼―アスタに出会ったのは、全くの偶然だった。
毎日毎日わかりきった退屈な授業のくり返し。
いい加減飽き飽きしていた私は、周囲の皆とは明らかに異質でミステリアスな彼をこっそり追跡し、
いつしか今まで来たことがないエリアに踏み込んでいた。
所々整備されていない道路、人影はなく、周囲はやがて鬱蒼と茂る山道へと変わっていく…
まるで何かを隠そうとするかのように私のパペットがさかんに帰宅を促す。
それには構わず私は遂に、ナビには表示されない空白のエリアに足を踏み入れた…
機動戦士ガンダム (冒険王版) [SF]
機動戦士ガンダム (サンライズ・ロボット漫画コレクションvol.1)
- 作者: 矢立肇/富野由悠季/岡崎優
- 出版社/メーカー: マンガショップ
- 発売日: 2011/02/20
- メディア: コミック
きさまらの思いどおりにはさせんぞ!ガンダムが相手だ!
アニメ・機動戦士ガンダムが放映された1979年。
それと平行して当時のマンガ雑誌「冒険王」に掲載されたのが、
今回ご紹介する「冒険王版」機動戦士ガンダムです。
なぜ「冒険王版」と銘打つのかといえば実はこのマンガ、
著者の岡崎優さんが当時「TVが無いので機動戦士ガンダムのアニメを観ずに描き」
しかも「ガンダムの資料を集めようともしなかった」という…
今のガッチリ決まっている膨大なガンダム設定を豪快に無視し、
むしろロボットヒーローモノになっている「冒険王版・機動戦士ガンダム」
今回はこの一部でカルト的人気を誇ると言われる作品が、
先日復刻され、話題になったのを受けて読んでみましたのでご紹介します。
機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー [SF]
機動戦士ガンダム 光芒のア・バオア・クー (角川コミックス・エース 83-10)
- 作者: Ark Performance
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/12/25
- メディア: コミック
その時…オレは震えたんだ
宇宙世紀0079 12月31日―
それは一隻の巡洋艦から放たれた一条のビームで始まったという
後に言われる「ア・バオア・クーの激闘」の始まりであった…
「私は当時、連邦軍の第44MS部隊に所属していました」
一年戦争において、地球連邦軍とジオン公国の最後の戦場となったア・バオア・クー
その戦いはジオン公国総帥ギレン・ザビが唯一自ら備えを行い、指揮した戦いであった。
これは戦後連邦軍と連邦政府合同で設置された戦史研究委員会が
ギレン・ザビの研究と再評価のため、最後の戦いに関わった様々な人々の
当時の貴重な証言を記録したものである―
イヴの時間 [SF]
「あなたは私をどう思ってるの?」…って…
もっとわかってあげたいの だって家族だから―
未来、たぶん日本。
「ロボット」が実用化されて久しく、「アンドロイド」が実用化されて間もない時代。
一般家庭に人間そっくりのアンドロイドが普及するようになり、
彼らは人間の生活をサポートする「家電」として人々の中に溶け込んでいった。
人々は「家電」であるはずのアンドロイドを人間のように扱う人を「ドリ系」と呼び、
彼らに完全に依存してしまうことに対する強いアレルギーが今だ根強くあった―
「…マサキさぁ この後ヒマ?ちょっとつきあってほしいんだけど」
「どこに?」
「わかんない」
「なんだソレ」
高校生のリクオは、ある日自宅のハウスメイド型アンドロイド「サミィ」から書き出された
行動記録に不審な点を見つけた。
命令したことを忠実に実行するだけのはずの彼女が、度々外出中に寄り道をしているのだ。
放課後、リクオとマサキが連れ立ってサミィの記録から見つけ出したそこは、無個性なビルの扉。
戸惑う二人を追い越して入ったアンドロイドに吊られるように、
二人が扉をくぐり、地下へと通じる階段を下りた先には「イヴの時間」と掲げられた喫茶店があった。
―当店内では 人間とロボットの区別はしません
店内に入ると最初に目につく「ルール」
「これ…ロボット法的にはグレーだな」
そう呟くマサキ。
そしてリクオが見たものは、入り口で二人を追い越したアンドロイドが、
人間と識別をするための頭上に浮かぶ「リング」を消し、優雅にコーヒーを飲んでいる姿だった―
レッツ☆ラグーン [SF]
おもいでエマノン [SF]
私の話を聞いてみない 信じるか信じないかは別として…
1967年―
当時SFと失恋に明け暮れていた学生時代。
僕は何度目かの失恋の傷を癒し、財布も底をついて帰路の最中だった。
九州までの17時間 乗り込んだカーフェリーの大部屋で、
僕の苦手な束の間の共同体の一員になった僕は、
そこでエマノンと名乗るフーテン娘に出会った。
粗編みのセーターにジーンズ。異国風の彫りの深い顔立ち。
胸までの長い髪におおきな瞳と わずかなそばかす。
そしてナップザックを肩にかけ、両切タバコをくゆらせている彼女は、
あどけないようでいて、時折深い哲学めいた光をその瞳に宿していた―
イグナクロス零号駅 [SF]
HOTEL [SF]
地球が冷めるいつか… いつかまで…
生命が復活するいつかまで「ホテル」を守るのが僕の仕事だから…
天までのびる巨大な塔―
それは絶滅した人類による 全ての生命に対する最期の罪ほろぼし…
「人類はついに『海』という名のパンドラの箱を開けてしまったのだよ」
地球の温暖化はもはや止められないところまで来てしまった
そう宣告したドキンス博士によって
その日 人類はある重大な二つの決定を採択した
一つは127光年先のはるか彼方にある 人類が生存できる可能性のある星に
人のDNAを保存した「方舟」を送ること
そしてもう一つは―
人類「以外」の種のDNAを貯蔵した 高さ4720mの塔を
気温260℃を超える地表にあって ひたすら「保存」し続けることだった
2055年 塔が完成し種のDNAの貯蔵がはじまった頃
人々はその「塔」を「HOTEL」と呼ぶようになった…
機動戦士ガンダムUC バンデシネ [SF]
機動戦士ガンダムUC バンデシネ (1) (角川コミックス・エース 146-12)
- 作者: 大森 倖三
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/07/26
- メディア: コミック
「オレが君を連れて行く」
「『ラプラスの箱』を開ける時がきたのだ…」
宇宙世紀0096―
忌まわしき一年戦争から17年 シャアの反乱から3年の後
宇宙は再び束の間の平和を享受していた
しかしその裏で 財政界に強い影響力を持つ「ビスト財団」では
「世界を覆すほどの力を持つ」と言われる 財団の力の象徴
「ラプラスの箱」をネオ・ジオンの残党組織「袖付き」に供与する
申し出を行っていた…
マルドゥック・スクランブル [SF]
なんで私なの?
「生きるのか死ぬのか 選ぶんだバロット」
―そして 少女は覚醒した
身寄りのない自分に手を差し伸べてくれたはずの男・シェル
彼は突如彼女の喉を掻き切り 車ごと爆破して闇に消えた―
生死の境を彷徨って彼女が目覚めた時
彼女の身体には シェルを追っていたマルドゥック市の二人の委任事件担当官
Dr.イースターとネズミのウフコックによって
金属繊維の人工皮膚と あらゆる電子機器を操る能力が備わっていた
何故自分は殺されたのか? 何故自分が選ばれたのか?
答えを得るため バロットは二人と共にシェルを追うことになった―