交感ノートは喋らない [恋愛]
交感ノートは喋らない HERO個人作品集2 (ガンガンコミックスONLINE)
- 作者: HERO
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2011/08/22
- メディア: コミック
いつもどちらかが何か話すわけじゃない 何か話すわけじゃない 何も話さないけど
彼女の声はいつも俺だけに語りかけてくれた
可愛いあの娘から手紙が届く。
別に年賀状でもいい。でも絶対手書きがいい。
いつも学校で他愛のない会話程度はしているからか、
その手紙はなんだか改まったような、もどかしいような、いつもと違うあの娘の姿を見せてくれる。
少なくともこの手紙を書いている間は、俺の為に、俺の事だけを考えて、俺に向けて書いてくれたものなのだ。
そしてそれはとりもなおさず やり取りをした二人だけの秘密になるのだ。
なんて胸躍ることだろう…!
昔から大事な友人や恋人とやり取りされた手紙は、特別な缶とかに大事に仕舞われてきたし、
ラジオのパーソナリティが自ら文房具屋に行ってレターセットを買い、リスナーに返信するなんて人もいる。
交換日記なら尚更だ。
文章をやり取りすることがこんなにもドキドキワクワクさせることだとは。
そんな気持ちで読んだ、なんとも甘酸っぱい物語―
地球恋愛 [恋愛]
…ラザニア 残さないで全部食べよう……
「20世紀少年」や「BILLY BAT」「YAWARA!」などでおなじみの浦沢直樹さんの
絶版となっていた過去作「MASTERキートン」が完全版となって今月末に発売されます。
私は浦沢さんの描くご老人たちが大好きで、毎度女性に惚れこんでは面倒をキートンに
押し付け飄々としている主人公・キートンの父親や、保険屋のオプ(探偵)として
世界各国を飛び回る先でキートンが出会うご老人達がたまらなく魅力的なのです。
彼らの何十年にも渡って蓄積されてきた思い、こだわり、人生の重みが、
時に私達から観て愚行だと思えるようなガンコさとなって顕れても、
キートンはそれを簡単には覆せないのです。浦沢さんはそんなご老人たちの
それまで経てきた年輪のようなものを描き出すのが実に巧いのです。
そして今回ご紹介する作品もまた、熟年・ご老体の方々の様々な恋物語が
国を替えオムニバス形式で描かれます。
「テルマエ・ロマエ」のようなコメディを描く一方で、「ルミとマヤとその周辺」や、
その続編となる「涼子さんの言うことには」などで魅力的な大人たちを描いてきた
ヤマザキマリさんは、「熟年及びご老体フェチというわけではありませんが」
と断りを入れながらも、やはり敬意と愛情のこもった眼差しで恋する彼らを描き出しています。
それでは前置きが長くなりましたが、ご紹介してまいりましょう。
恋と軍艦 [恋愛]
プリンシパル [恋愛]
ふたりの歴史に 親子の歴史に ともだちの歴史に
あたしはどこかの一端にでも―
一端にでも― ……いられれば…
最初の一言はすごく くだらないことだったはず―
A美に言った些細な一言から あれよ あれよという間に険悪になって…
いつの間にか私はハブられていた。
それでなんとなく東京の学校にいづらくなって、母の3人目の継父とも折り合いがつかず、
私は実父のいる札幌に逃げ出してきたのだ。
そこで私は和央と弦に出会った。
密かにファンの多い二人に近づくと、どうやらハブられてしまうらしいけれど…
恋に落ちてしまったらしかたありません。
ココロカーテン [恋愛]
青春しょんぼりクラブ [恋愛]
恋愛がうまくいく直前って一生懸命になってる瞬間でしょう?
私はたぶん いつもその引力に巻き込まれちゃうんです
「好きだ!!」
「あ…あたしも…!」
その瞬間、二人はお互いの想いを確かめあった。
距離が近すぎた二人、しかし彼女が自分の中の彼への想いを意識したのは、
彼が他の女の子に親切にしているのをみかけた時だった―
「もう放さないでね!!」
「放さない!!」
リーンゴーン
こうして二人は永遠の愛を誓って末永く結ばれ、
その場には「彼に親切にされたとある女の子」が残された…
「ま…また失恋…」
その女の子―桃里にま には周囲が囁く、あるジンクスがあった。
にまが好きになった男の子は、そのことごとくが目の前で別の彼女とくっついてしまうのだ。
「強力な当て馬体質…実に興味深い」
始まる前から終わってしまった にまの幾たび目かの失恋の一部始終を、
三刀屋依子(みとやよりこ)は少し離れたところから熱心に記録していた。
「これはぜひ 私の『会』に入ってもらわなければ…」
コクリコ坂から [恋愛]
これから踏み出すわ あなたにむかって!
一昨日からスタジオジブリの新作映画「コクリコ坂から」の上映が始まりましたね。
私はここ数年はあまりジブリのアニメは観ることがなくて、今回も観ようかどうか迷っているんですが、
まあここはひとつ原作本を読んでみようかと思いまして読んでみました。
ジブリさんは原作を下敷きにしつつもかなり脚本から設定から
手を入れるのは承知していたつもりだったのですが、やっぱりこの漫画の読後に
映画のホームページのあらすじを読んでその違いに愕然とし、
ますます観にいくかどうか躊躇ってしまう結果になってしまいました(;´▽`A``
そんなわけで映画に感動して原作はどんなんじゃいな、と思われている方
映画よりも原作の方に興味を持っている方(この時期にそれはないか(;´▽`A``)に
中身のご紹介をしてみようと思います。
映画をご覧になる予定がある方は、別物ではあるものの映画と共通する要素もありますので
映画をご覧になってからにするのが良いかもしれません。
コメットさんにも華がある [恋愛]
「私立・彰英高校は県下でも指折りの 全国でも有数の超・進学校で
―つまりは偏差値が高い」
そんな出だしで始まる進学校で巻き起こる どこか奇妙でトボけた男女のお話。
川原泉さんの恋愛マンガは、ホント恋愛マンガに見えないから困ります(;´▽`A``
思わずカテゴリーを「コメディ」にしてしまうところですよ。
それというのも川原さん(愛称はカーラさんとよぶらしい)の描くヒロインは、
多少の境遇や性格の違いこそあれ、誰もがマイペースで、
王子様役であらせられる男性の心の動きに無頓着。
キスのひとつもしないし、赤面する機会すらないのだ。
恋人同士というよりは親友?友達?知り合い?利害関係?
一緒にいてもドキドキなんてしない。でもまあ近くにいてもくるしゅーないぞみたいな
まるで円熟した夫婦のような落ち着きさ加減が魅力なのだな。
…そんな川原節が炸裂する前作「レナード現象には理由がある」から
5年ぶりとなる「~があるシリーズ」の最新刊をご紹介します。
14歳の恋 [恋愛]
いつの間にか大人っぽい振りが本当になってたんだ
2年B組の田中彼方と吉川和樹は大人っぽい
彼女はクラスの女子より背が高くどこか色っぽい だがキツそうで男子たちは近付けない
彼はクラスの男子よりあか抜けていて男らしい けれど遊んでいそうで女子たちは近寄れない
「大人っぽい」
周りのクラスメートがそう呼んで羨ましがるから 2人は大人っぽいフリをしなければと思った。
自分たちは本当はまだまだ小学生の頃の屈託のない2人だと思っていた。
けれども…
彼の喉仏…いつからあったっけ
彼女の髪…あんなに綺麗だったっけ
戸惑う視線と湧きあがる甘酸っぱい感情。この気持ちはなんだろう?
それはすっかり大人びた、いてもたってもいられない14歳の証―
この彼女はフィクションです。 [恋愛]
この彼女はフィクションです。(1) (少年マガジンコミックス)
- 作者: 渡辺 静
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/06/17
- メディア: コミック
…わたしをこんな女にしたのはユーリなんですよ?責任…とって下さい
葉村裕里 高校1年。
俺には人に言えない趣味がある。
それは、転校が多くて友達のできなかった俺が、理想の女の子像を思い描いた
「ミチル」と言う名のオリジナルキャラクターの製作。
5歳の頃から書き始め、もう10年もの間たった一人の架空のキャラクターを創り続けている。
―けれど、フーコ先輩との出会いが、そんな俺の目を覚まさせてくれたんだ。
あの高校生らしからぬ凛とした佇まい…透けるような白い肌、物憂げな眼差し…
某有名文芸誌で新人賞を獲得するほどの文学少女でもある彼女は
俺にとっては正に高嶺の花だけれど…
もうミチルの製作はやめよう―そう思うほどに惚れこんでしまったんだ。
俺はミチルとの決別をするため、これまでに生年月日や趣味嗜好はもちろん
生い立ち・癖・体質…思い付くまま自分の理想を描き込んだ
99冊もの「ミチル」の設定ノートを廃棄することに決めた。
俺の10年の軌跡…せめて別れは盛大に…
そう思ってやってきた神社。しかし、そこで俺の前に現われたのは…