鉄風 [燃え]
努力がしたいの
才能―
それは、誰もが渇望する力。
他人が血ヘドを吐きながら、何かを犠牲にしながら努力して努力して…
そうして手に入れたものを易々と凌駕する力。
ここに1人の少女がいた。
彼女は物心ついた時から何でも出来、すぐにコツを掴んで己がものとする力を持っていた。
しかし当たり前と思っていたそれが、誰もが羨む「才能」であると自覚した時、
彼女は同時に「退屈」を持て余すようになっていた。
血ヘドを吐くでもなく、何かを犠牲にするまでもなく、
そびえたつ壁を易々と乗り越えられてしまう「才能」…
そして彼女はいつしか
気の遠くなるような確固たる努力に裏打ちされ、自信に溢れた者を
あっさりと捻り潰すことに歪んだ快感を得るようになっていた―
エロ漫の星 [燃え]
童貞の妄想力は100万回のSEXにも勝る!!
そう… エロ漫画家とは夢幻の住人なのだっ
金平守人(38) 童貞 夢はプロの漫画家。
彼は153ページもの渾身のエロ漫画「アヤコのアソコ」を描き上げ、
今、まさに漫画編集部に投稿しようとしていた…!
「まてーーーーーい!!」
金平の部屋に突如として表れたスーツ姿の女性。
驚く間もあらばこそ、その女は彼の原稿をその場でぶちまけた!
「ぎゃーーー!!」
悲鳴をあげて原稿を必死にかき集める金平。
原稿をぶちまけた女は、それが漫画を描き上げたは良いものの、
今まで鳴かず飛ばずだった男の、妥協の産物であることを鋭く見抜いていたのだ。
そして金平が童貞であることを知るや、彼女はこう言った。
「合格よ…!今日からオマエのペンネームは『クソ虫ゴロ太』だ。
そして!!私と共にエロ漫画家の頂点を目指すのだ!!」
これは、素人当然の一人のエロ漫画描きが
『エロ漫画の星』を目指して成長していく 愛と!勇気と!!
迸る汁とかなんかそういう物語である!!!
ツノウサギ [燃え]
とどめだペンギン恐竜団!!! 歯ァ喰いしばれ!!!
頭にカブトムシのような角が生えてるウサギのジャッカは、ヒーローに憧れる少年。
今日も自慢の「カブトムシパワー」で困った人を助けるため町をパトロールです。
「おっ、いたいた。おーい ジャッカー!」
ジャッカを見つけて追いかけてきたのは、同級生で親友のネズミの少女・トポ。
「んー、どうかしたの?」
振り向くと、トポはニヤリと笑ってまるで打ち明け話をするようにささやいた。
「モリンおじちゃんが一人でにんじん運んでて大変なんだわ。
ニンジンと言ったらヒーローツノウサギの重要なエネルギー源だろ?
もしかしたら また奴らが襲撃してくるんじゃ…!!?」
その瞬間、ジャッカの瞳に強い光が宿る。
「確かに… やつらはきっと現れるに違いない!」
それは太古から甦った宿敵、悪のペンギン恐竜団!
このとき彼は、ジャッカではなく、ヒーロー・ツノウサギへと変身するのだ!
右手にニンジンの剣を握り締め、背中の羽根型マントをひるがえし、ツノウサギは颯爽と走り出す。
「行こう、トポ。ツノウサギ出動だ!!」
ゴッドバード [燃え]
力を貸して!ライディーン!
『となえよ―ラ・ムー… たのむ…俺の…かわりに』
35年前、突如太古の眠りから目覚めた妖魔帝国の地球侵略から、
古代ムー帝国の血を継ぐ ひびき洸(あきら)が守護神・ライディーンと共に退けた戦いがあった。
妖魔帝国、そしてそれに続いた様々な侵略者たちを、その都度スーパーロボットと
その搭乗者達によって倒してきた人類は、ひと時の平和な時代を謳歌していた。
そして現代―
ごく普通の女子中学生・囀晶(さえずりあきら)は、最近毎晩夢の中で呼びかける
“少年”の声を聴くようになっていた。
そんなある日、35年前に滅亡したはずの妖魔達が再び活動を開始し、晶の住む町は
突如現れた巨大な化け物―化石獣によって大混乱に陥った。
なす術も無くただ破壊されていく町を呆然と見守る晶たち。
その時、町から見える海上に、巨大なロボットが姿を現した。
『ライディーンを駆れ!敵を―討て! 俺の代わりに…戦ってくれ!』
晶の頭の中にあの夢の中で聴いた声が響いてくる…
「フェード…イン!」
声の主、かつてのライディーンの操縦者・ひびき洸の言われるがままに
巨大ロボットに取り込まれる晶。
地球を賭けた少女の戦いが、今始まる!!
シュトヘル [燃え]
シュトヘル1 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
- 作者: 伊藤 悠
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/03/30
- メディア: コミック
わたしの仲間の名前は…この文字が、憶えていてくれるのか。…ユルール。
―それが… …それが、文字なのか。
「おれのきれいごとが…きみを殺すのか」
おれはたまらず、その人が捕らえられた檻に取りすがった。
「ちがう―」
いくつものアザをつけられたボロボロの顔をあげ、
その人はむしろ晴れ晴れとした表情で夢見るように言った。
「―わたしを生き返らせてくれた。
…私は、おまえの きれいごとのために生きようと思いかけてたんだ ユルール。」
そう言って微笑ったその人の顔を、おれは一生忘れないだろう。
仲間の仇を討つために殺し、いつしか悪霊(シュトヘル)と呼ばれた哀しき獣の、
それが最期の笑顔だった…
沓掛時次郎 [燃え]
一宿一飯の恩があるので怨みもつらみもねぇおまえさんとは敵対するが、
信州沓掛の時次郎という下らねぇ者でござんす
その親子連れがここ熊谷の安宿にやって来たのは ひと月前のことだった―
野宿でもしてきたらしく うす汚れてはいたが、夫婦ともに礼儀正しく
人柄が気に入ったので泊めてやることにした。
しかしこの夫婦は妙な夫婦なのである。
夫婦なのにけして夜を共にせず、亭主は物置に部屋を作ってそこで一人で寝るのである。
他人の事を詮索するのは野暮だとは思ったが、いったいどういう間柄なのか
あまりに気になったので、井戸の水汲みにやってきた夫と二人になった機会につい尋ねてみた。
「あっしら… 夫婦ではねぇんですよ」
「え? それじゃあなにか ワケありのコレかい?」
私が小指を立てると、男はかぶりを振った。
「いやあ… 女房でも情婦(いろ)でもありやせん 他人です…」
そうなるとますます解らない。
何故他人の女性と子供を連れて、男は旅をするのか…
思わず前のめりになった私の追求に、男はじっと水の入った桶を見つめながら一言
「そいつは…お聞きなさらねぇでくだせえ…」
と、短いがはっきりと答えた。
男の名は 沓掛時次郎
三月ほど前まで名の通った博徒だった彼は、どこまでも情け深い男であった―
逢魔ヶ刻動物園 [燃え]
ワシは面白い事しかやらん主義
駅からバスで2時間
「逢摩ヶ刻動物園」は、そんな山奥にあった。
蒼井華が人生初のバイト先に休日でも客の姿が全く見えない動物園を選んだのは、
ひとえに動物好きがゆえだった―
「おまえ 採用じゃ」
面接時間数秒。園長の椎名は華にこれといった質問をするでもなく、あまりにもあっさりとOKした。
「受かった―!! いや!! え!? ちょっと質問が あ…」
「却下」
採用されたのは…正直嬉しくなくはない。
しかしそれよりも、華には今のこの状況があまりにも不可解だった。
(何で園長が兎のかぶり物してるの―!?)
華の発言は認められず、兎頭の椎名園長はあまりにも一方的だった。
その自己中っぷりについていけず、採用の取り消しをお願いしようとした華に、
しかし園長はかぶりを振った。
「もう 手遅れじゃ」
折りしも時刻はPM4:44 夕日が沈みゆく黄昏時、またの名を逢魔ヶ刻―
突如 動物園の門が自動で閉じられ、檻に入れられていたハズの動物達が、
それを合図に一斉に園内に飛び出した!
…しかも園長と同じく、人間のように喋り、振舞う姿となって―!!
「ようこそ 逢『魔』ヶ刻動物園へ」
セカイのミカタ [燃え]
僕らは正義の味方なんかじゃない 世界の味方なんだ
建物がひしめきあい 裏路地ひしめく下町 万住町―
この町には50年前からどこからともなく「異世界」との扉が開くようになっていた。
扉の向こう側へ迷い込み「神隠し」に遭ってしまう人、
逆に扉の向こうから迷い込んでくる異世界の住人達…
「異界管理局」―通称・イカイカは、扉を通ってこの町に迷い込んだ生物達を、
本来の世界へ送り返す役割を負っていた。
次々と現れるこの世ならざるモノたち。
かつて扉の向こうに兄を連れ去られ、その消息を追ってイカイカの新入社員となった
伊達カイチは、そんな迷い人たちを救うことができるのか―!?
ジャイアントロボ地球の燃え尽きる日 [燃え]
ジャイアントロボ地球の燃え尽きる日 1 (チャンピオンREDコミックス)
- 作者: 横山 光輝
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2007/03/20
- メディア: コミック
「草間大作君!君こそは草間博士とBF団の世界征服計画『GR計画』の要!
だからこそ我々は君をこの世から抹殺する!」
来るべき未来…
10歳の少年・草間大作は、生き別れた父に会うため一人旅客機に乗っていた。
しかし、彼を待っていたのは世界征服をもくろむ国際犯罪組織・BF団と、
その野望を阻止せんと暗躍する国際警察連合との抗争だった!
科学者であった父との計画に自分を利用せんとするBF団!
そしてその計画を阻止せんがため、亡き者にしようと襲い来る国際警察連合!
突然の運命に翻弄される大作少年に、あわや!
というところで差し伸べられたのは、巨大な鋼鉄の腕…!
「フハハハ!遂に現れたな…!」
BF団の十傑衆・「幻惑の」セルバンテスは高らかに笑い、
国際警察連合の九大天王達には緊張が疾った…!
そう、あれは あれこそがGR計画の本体…!
ジャイアントロボだった…!!